ドラゴンクエスト8 プレイ日誌

【第10話 RPGの主人公に出生の秘密は恒例だよね編】

 


 前回までのプレイで、ラスボスの「暗黒神ラプソーン」を倒し、無事にエンディングを迎えることができた。しかし、まだドラクエ8の冒険は終わらない。ここからは、エンディング後の裏シナリオを攻略していくことにする。裏シナリオということで難易度は高めとなっているが、その分だけゲーム性も大きく上がっており、まさにドラクエ8ファンのための「おまけ」となっているのだ。
 ・・・さて、この「裏シナリオ」は、エンディングを迎えることによって挑戦権を得ることができる。まず、エンディング後に宿屋に泊まると、祭壇のような場所を示す夢を見ることができ、それに従って祭壇に行くと、今までは無かった広大な洞窟にワープすることができる。そして、その洞窟の奥深くには、「竜神の里」という場所が存在し、そこから新たなシナリオを進めることができるのだ。
 ――もちろん「裏シナリオ」ということで、最深部にはラスボスを超える強さの裏ボスが出現してくれるし、ここでしか手に入らない強力なアイテムも存在する。その他、シナリオ的にも本編では明かされなかった数々の謎に触れることができ、裏ボスを撃破することによってエンディングが変化するなど、盛りだくさんの内容となっている。この裏ルートをやらなければ、ドラクエ8は語れない。

 ということで、さっそく祭壇からワープし、最初のダンジョン「竜神の道」を攻略していく。ここで特徴的なのは、何と言っても雑魚敵の強さである。これまで、雑魚が通常攻撃で与えてくるダメージは50程度であったが、この「竜神の道」のモンスターはいきなり100ほどのダメージを与えてくる。さらに、「ザラキ」で即死を狙ってきたり、痛恨攻撃で防御不能の大ダメージを与えてきたり・・・。これまでならば中ボスレベルであった強さの敵が普通に雑魚として登場してくるため、一瞬たりとも気を抜くことはできない。味方がポンポンと殺され、そして「ザオリク」で蘇生させていくような、ドラクエとしては珍しいパワープレイになるのである。
 ・・・余談だが、前回の暗黒魔城都市の際にも書いたが、ここでも「イオナズン」は微妙な威力となっている。ダメージは50程度であるため、ハッキリ言って痛恨やステータス攻撃のほうが遙かに怖い。そりゃ確かに50ダメージでもドラクエ2の時は脅威だったが、あの時はHPが150くらいしか無かったからな。「8」ではHPが500くらいで、全体回復魔法も有るし・・・。「イオナズン」も、シリーズが進むと共に陳腐化してしまったか。
 ――さて、この竜神の道の前半フロアで手に入るアイテムは、「はぐれメタルよろい」「スキルの種」「死神の盾」の3つである。「はぐれメタルよろい」は既にカジノで4つ手に入れているので残念ながら用なし、「スキルの種」も既に4人とも必要なスキルは上げきっているので用なし、「死神の盾」は練金によって非常に強力な盾となるが、少なくともこの時点では用なしである。酷いラインナップや・・・。

 ということで更に進めていくと、洞窟の奥深くといった風景から、一気に空の上のような場所へと移動する。ここでは敵の出現セットが一新され、更に強力な敵が数多く出現するようになる。特に、攻撃力・防御力・技の全てがハイスペックな「ダークナイト」と、体力が高く2回攻撃の「ベリアル」は、ここから初めて出現するようになるのだ。ちなみに、今回のベリアルは「ベホマ」を使わないようだ。昔は辛かった・・・。
 ・・・さて、この竜神の道・後半部では、宝箱から「メタルキングのやり」を入手することができる。これは、主人公が装備できる槍系の最強の武器であり、全編を通して1個のみが入手可能である。とまあ、それだけであれば特に問題はないのだが、なんとコイツ同じく主人公が装備できる「メタルウイング」の練金素材となっているのである。「メタルウイング」はブーメラン系最強の武器であり、また練金を行うとその素材は消滅してしまうため、つまるところ「メタルキングのやり」と「メタルウイング」はどちらか片方しか手に入らないのである。まあ、俺は前にも書いた通りブーメラン信者であるため、真っ先に「メタルキングのやり」を潰すことに決めた。もちろん、「メタルウイング」に実用性が少ないことは承知の上である。数値じゃない、気持ちの問題なんだよ・・・!
 ――ところで、このダンジョン攻略中の段階では、「馬車が着いてきていない」という設定になっており、練金釜を使用することはできない。そのため、せっかくだから街に付くまでの間に「メタルキングのやり」を装備して戦ってみたのだが・・・何と言うか、単にまずまずの高いダメージを単体に与えられるだけという感じで、何が強いのだか全く分からなかった。単体攻撃がしたいのであれば剣もあるし、ブーメランの「超パワフルスロー」なら槍の単体攻撃に匹敵する威力で全体攻撃ができる。また、槍には「雷光一閃突き」という会心率の高い攻撃があるが、それはヤンガスの「大まじん斬り」と完全に役割がかぶるし、会心狙いであれば攻撃力はそこまで関係無いため、下位の槍でも問題無い。そんなこんなで、申し訳無いが槍の強さというのは全く理解できなかったのである。やはり街に着いたら速攻で練金素材にしよう・・・。

 


 ということで、長い長いダンジョンを抜け、ようやく「竜神の里」に到着する。ここではまず、入り口で「グルーノ」という謎の老・竜神族が現れ、そして里のガイドをしてくれることになる。
 ・・・さて、グルーノと共に里の中に入ると、その内部が酷く荒れ果てているのを目にする。2回目プレイだとどこが荒れているのかサッパリ分からないとか言ってはいけない。何はともあれ、久々の「街」の探索であり、また街自体のボリュームもそこまで大きくないため、懐かしい気持ちを抱えながら他人の家の壺を割ったり袋を調べたりする。幾つかの「ちいさなメダル」などを入手することができた。
 ――その後、人々に里が荒れ果ててしまった理由を聞いてみると、何やら竜神族の王である「竜神王」が自らの力を律しようとして暴走してしまい、そして里の人々が力を吸い取られるようになってしまったのだという。それを止めるためには、竜と化した竜神王を叩きのめし、目を覚まさせるしかない。ということで、スコールたち一行は、竜神王を倒すために、儀式が行われている「天の祭壇」へと進むことになったのである・・・。ちなみに、この「竜神族」は、竜神王に力を吸い取られてさえしていなければ、竜に変身できる非常に強力な種族と描写されており、あの「神鳥レティス」や「暗黒神ラプソーン」とも関係しているそうだ。ちなみに、シナリオ上の位置付けとしては、まだラプソーンは倒されておらず、そしてスコールたち一行は「ラプソーンと戦っている勇者」と表現されている。もうあの肉だるまなら簡単に調理できるけど・・・。

 そんなこんなで、いよいよ裏ダンジョン中の裏ダンジョン、「天の祭壇」へと突入する。ここが、ドラクエ8の裏シナリオのキモとなるダンジョンである。
 ・・・さて、この「天の祭壇」では、「竜神の道」の最深部に登場した「ダークナイト」「ベリアル」に加えて、1000を超えるHPを持つ「トロルキング」、テンション攻撃以外ではダメージが通りづらい「フェイスボール」、「ベホマ」や「ザラキーマ」などを唱える「ブラックルーン」などなど、凶悪な雑魚敵が一度に大量に出現する。ただし、ここに登場するモンスターからは「スキルのたね」「金塊」「オリハルコン」と言った極めて貴重なアイテムを入手できることがあるため、コレクターにとっては心躍るダンジョンとなるだろう。もちろん、そのようなアイテムを何個も入手するというのは、レベル99より遙かに大変な作業なのであるが・・・。
 ――まあ、ダンジョン自体は少し道が分かれているだけであり、全体としての見通しも良いため、簡単に最深部まで進むことができる。まあヤバイ敵は非常にヤバイが、今回は味方パーティのレベルが高めとなっているため、いざとなったら逃げれば良い。そんなこんなで第1フロアと第2フロアの宝箱を全て入手し、いよいよ竜神王の待つ祭壇へと足を進める。



 というわけで、ボス「竜神王」戦である。なお、1回目の戦闘では、いわゆる「人間形態」とは戦わずに、後の「深紅の巨竜」のHPがやや高いバージョンと直接戦う形式になっている。
 ・・・さて、コイツは裏ボスイベントの「竜神王の試練」に挑戦するためのオープニングバトルであり、そこまで強いというわけではないのだが、それでもストーリー中のどのボスよりも強力な敵となっている。まずHPは約8300とラスボスの1.5倍程度を誇っている。また、「いてつく波動」こそ無いものの、定期的に放ってくる痛恨攻撃は450ダメージと一撃必殺に近いため、補助魔法で固めるというのも難しい。
 ――というわけで、補助魔法は「ピオリム」「フバーハ」のみに抑え、地道にダメージを積み重ねていくことにする。スコールは積極的に「ベホマズン」を唱え、「ザオリク」が使えるゼシカとククールが同時に死なないように注意する。そんなこんなで地道に削っていき、相手の「ジゴフラッシュ」がミラーシールドで跳ね返って勝手に相手がマヌーサ状態になったりもしながら、無事に竜神王を倒すことに成功した。

 さて、このプレイ日誌ではお馴染みとなった「その後のシナリオでの展開」である。人間の姿を取り戻した竜神王は、一行に礼を述べるのであるが、そこで竜神王はスコールの存在に気付き、そして真実を語り出した。スコールは、なんと「竜神の里で産まれた人間と竜神の両方の血を引く者」であったのだ。さらに竜神王は、スコールのポケットに居たネズミの「トーポ」に向かって話しかける。するとトーポはポッケから出てきて、そして急に姿を変えてしまう。実は、一行の冒険にずっと付いてきたトーポは、自らの孫であるスコールを見守るためグルーノが変身した姿だったのである。
 そしてその後、竜神の里に戻ったグルーノは、長い長い話を語り出した。かつて自分の娘であった「ウィニア」は、人間界を訪れた際に現サザンビーグ王の兄であった「エルトリオ」と出会い、そして恋に落ちた。だが、人間と関係することは竜神の掟で厳しく禁じられており、そして二人の仲は引き裂かれてしまった。そのしばらく後に、竜神の道の里にほど近いところで力尽きているエルトリオの姿が発見された。それを知ったウィニアは酷く悲しみ、日に日に体を弱らせていった。そしてウィニアは、エルトリオとの子を産んだ後に衰弱して死んでしまったという。そして、残った「竜神と人間の子」をどうするかということが会議で話され、その結論が「記憶を消したうえで人間界に追放する」というものであった。それがスコールであり、そしてその孫を見守るために、グルーノは「トーポ」というネズミの姿になって人間界にやってきていたのである。
 ・・・ちなみに、スコールには竜神族としての記憶を思い出させないために、竜神王から強い封印の呪いが掛けられており、そのことが他の力による呪いをはね除ける要因になっていたのだという。これこそが、茨に閉ざされたトロデーン城でスコールだけが呪われなかった理由である。不思議なことで、このようなスコールの複雑な出生が、全ての出来事のきっかけとなっていたのである。
 ――と、こんな感じで、ついに物語の謎が全て解明されたのである。ちなみにもちろん「トーポ」という単語がこのプレイ日誌で出てきたのは今回が初めてである。なお、このイベントの後には、「アルゴンリング」という装備品を入手することができる。このアイテムは、攻撃力&素早さ+20と強力であるが、元々はサザンビーグ王家で「結婚指輪」として使われるものであり、エルトリオからウィニアに贈られた後、グルーノが大切に保管していたのだとか。そしてこのアイテムを持っていると、1回目ではやや消化不良気味であったエンディングが変化し、まさに大団円という内容になってくれるのである。

 さあ、これで裏シナリオも終了し、ついにドラクエ8も完結・・・と思いきや、実はこの後に再び竜神王に会いに行くと、真の力を解放した7つの竜神王と戦うことができるのである。
 ・・・ということで、最後にその「竜神王の試練」での戦いを描き、そしてこの「ドラクエ8プレイ日誌」を締めることにしよう。つる先生の最終回にご期待ください!!

(2011年11月24日)

 

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