シナリオ考察プレイ日誌

 

【第6話 白馬鳥 ひな馬鳥 馬鳥リーナ】

 

ラ「いったい何者なんだ…」


 さて、今回から扱うのは、4大マップのラスト:「ウィルダネス」である。ここでは「サッズ編」「カイアス編」という2つのメインクエストと共に、モーグリや「ヴァルハラの天使」など、サブキャラクターも豊富に登場する。地形も多彩かつ広大で、非常にやり応えがある章なのだ。
 …というわけで、このマップは2話に分けることとし、前編では「サッズ編」を取り扱っていくことにしたい。ただし、サッズ単体ではほぼ文章にならないため、サブキャラクターの「ヴァルハラの天使」を含めた混合形式を取っていくことにする。考察する内容は、「なぜオーディンが『ヴァルハラの天使』になったのか」「サッズとは何だったのか」というものだ。なんかもうこの時点でサッズの扱いに関してはご察しくださいという感じであるが…。

 では、恒例のバトル面での要素について書いていこう。ウィルダネスでは複数の敵が登場するパターンが多いため、とにかくラ系魔法が役に立つ。よく分からないが、本作では弱点を突くメリットが非常に大きいため、「ファイラ」「サンダラ」「ブリザラ」「エアロラ」を全てセットし、状況に応じて使い分けるようにしていった。もちろん、「ウィーク」「デシェル」も入れ、きっかり2倍のダメージ補正も活用していく。
 …また、「ヴァルハラの天使」についても大きな戦力となるので、復活後はエサが手に入るイベントを優先して進め、早めに第3段階まで回復させておく。うむ。魔法で敵を攻撃してくれるのはもちろん、戦闘が長引くとライトニングに「プロテス」「シェル」を掛けてくれるし、ピンチの時に「ケアルダ」などでHPを回復してくれるのも嬉しい。本作は、前作までと比べてHPの回復手段が特に限定されているため、その能力は非常に頼りになるのである。
 ――そんなわけで、冒頭からサッズが冷遇されている感じだが、こればっかりは俺にはどうしようも無い。たぶん、シリーズファンの大半は(;・∀・)「なんでサッズ△こんなに冷遇されてるの…」と考えるだろうし、『リターンズ』が初プレイであればひょっとしたらメインキャラとすら思わないかもしれない。飛空艇で移動させてくれるとか、機械のパーツからアイテムを作ってくれるとか、サッズらしいキャラの立て方もあったと思うんだけどねえ…。


 
考察:そのH
〜なぜオーディンが「ヴァルハラの天使」になったのか?〜
 
ライトニングさんにまたがられたくてチョコポになったのかな?
 
LRFF13/ぼくは馬鳥のなか
オーディン
「召喚獣が1体も使えないは嘘。ファング含めて2体。
ライトニングが女神の騎士となって姿を消すまでは一本道。
中盤で訪れるヴァルハラにカイアスがいて、ちょっとしたクライマックスになる。
終盤で未来のルクセリオに行った時に名前を捨てる前のライトニングがいて、
チョコポは実の姿ではなく記憶が女神に植え付けられていたことを知る。
記憶を取り戻してからは、オーディンの姿やアビリティが変化する。
ラ ス ダ ンはカンパスファーム。シ界と融合した混沌の暴走と馬鳥の捕食を止めるのが最終目標。
ラ  ス ポ  スは馬鳥チョコ・ポイーター。2回登場して最後はカイアスより強くなる。
EDラストは13日目に仲間がみんな集まって再会。世界に新しい星が出来たと思ったら、地球。
地球をバックに君が産まれる前の物語と語り出してジエンド」


 ではまず、ウィルダネスでの登場キャラクターの一人である「ヴァルハラの天使」について考えていくことにしよう。ご存じの通り、この「ヴァルハラの天使」の正体はオーディンであり、チョコポの姿となってライトニングに仕えていた。なお、記憶を取り戻してからはオーディンの姿やアビリティは変化…しないが、ライトニング側の呼び名が変わってくる。
 …例によって、発売直後から賛否両論となった『ライトニングリターンズ』、特にシナリオに関しては「エンディング以外全くの意味不明」などという声も大きく聞かれたが、この「ヴァルハラの天使」のエピソードは当初から極めて評判が良かったものである。
 ――やれ、このオーディンに関しては、主人公ライトニングさんの召喚獣ということで、三作続けてムービーで活躍することに加え、『13』で最強の一角と言えることや、『13-2』『リターンズ』でも形を変えて力を貸してくれることなどから、もはや優遇を超えた超優遇と言って良い。エンディングの、ライトニングに跪いて消えていくシーンなどは、時を超え作品も超えた信頼関係を表す場面として、特に印象的であると言えよう。うん、だからもう『13』の4章で多くのゲーム初心者を門前払いにした罪は許してやってくれ…。

 さて。このように印象的な「ヴァルハラの天使」ことオーディンであるが、冷静に考えてみると疑問点が2つある。それは、「@なぜオーディンがチョコポの体に宿り」「Aライトニングの元に現れたのか?」というものだ。これら2つを、順に考察していくことにしよう。
 …まず、「@なぜオーディンがチョコポの体に宿ったのか」ということであるが、そもそもFF13シリーズにおける召喚獣は、「不可視世界に住む超常の存在」という設定がある。それを、ルシたちを哀れんだ女神が派遣し、弱き者には死をもって救済を、そして強き者には力を与えるということなのだ。ヴァルハラには「敗者は勝者に絶対の忠誠を誓う」というルールがあり、それをもって召喚獣は味方になってくれるのだという。ちなみに、『13-2』の仲間モンスターや、モーグリがライトニングに従っている理由も、同じところにあるのだとか。
 ――そしてオーディンがチョコポの体に宿っていた理由であるが、そもそもオーディンは『13-2』の頃までライトニングと共に戦っていたため、転生したのはその後ということになる。そのきっかけは、やはり『13-2』ラストの世界崩壊であろう。これで不可視世界と現実の境界が壊れ、世界が歪んでしまった。その際にオーディンの魂も散り散りになってしまい、それがチョコポの体に宿ったというわけだ。良かったな、完熟大王とかに宿らなくて…。

 続いて、「Aライトニングの元に現れた理由」であるが、そのための前提条件として、『リターンズ』開始時のライトニングはオーディンを呼び出すことができなかったと定義しなければならない。その理由は、女神が死んでしまったことや、ライトニングはルシでは無かったこと(召喚獣を不可視世界から呼ぶにはクリスタルの魔力が必要)、不可視と可視の境界が崩れた、既にオーディンの魂がチョコポに宿っていた、などの理由が挙げられるだろう。
 …そして、「ヴァルハラの天使」は作中での描写から、かなり昔から存在したようだが、ゲーム開始時から行動を活発化させた理由は、やはりライトニングが解放者として目覚めたことと、世界の終わりが近付いたことが関係しているのだろう。つまり、「ヴァルハラの天使」の目的は、ライトニングを助けて世界を救うことであったと推測される。そしてチョコポに姿を変えていたのも、現実世界ではオーディンの姿で長時間存在することはできないというのが理由であろう。作中世界で1000年前、『13』の頃の契約は、形を変えても生き続けていたのだ。

 さらに、このウィルダネス編のラストにて、ユールが「私は縁を導いただけ、彼とあなたは視えない絆でずっと繋がっていた」というセリフを言っている。これは、言葉通りに捉えれば「ライトニングに語りかけてオーディンと出会うよう促した」というだけなのだが、これを深読みしてみることにしよう。
 …まったく。詳しくは次のカイアス編で触れるのだが、当日誌では「ユール」「女神エトロの残留思念」という解釈を取っており、そのユールが「縁を導いた」ということは、女神がオーディンの願いに応じてチョコポの体に転生させ、ライトニングと巡り会わせたと考えることもできるのだ。
 ――そしてもちろん、それはオーディン自身がライトニングに強く会いたいと思っていなければ実現しない。やれ、もうここまで来ると主従の関係とかを超えている。危ない危ない、一歩間違えたら、セラ×スノウとかファング×ヴァニラとかを超える激うざノロケカップルになっているところだった…。

 そんなオーディンであるが、作中では「チョコポを守るためにチョコポイーターと戦う(推測)」「チョコポイーターに殺されたチョコポを見てうなだれる」などと、一部精神がチョコポと一体化しているような描写も見られる。
 …が、これはこの世界ではよくあることのようで、例えばブニさんはホープの身を器として解放者を導いていたが、あれもホープの魂と神の意志が半々に混ざりあったような存在として描写されていた。やれ、「健全な魂は健全な肉体に…」では無いが、この世界では精神と肉体は独立したものではなく、互いに不可分な物として存在するようである。
 ――ちなみに、その後のオーディンは、ウィルダネスから出ることはできないようだが、最終決戦の際には謎空間に駆けつけ、ライトニングを助けてくれる。そして新しい世界の生誕を見届けた後は、ライトニングに敬意を表し、静かに光の中へと消えていった。最後まで、一言たりとも言葉を発することは無かったが、その信頼関係は確かなものだった。ライトニングの最高の相棒であったオーディン、二人は必ずまた巡り会える気がしてならないのである。


 
考察:そのI
〜サッズとは何だったのか?〜
 
ど う せ ク エ イ ク で 沈 む
 
LRFF13/サッズ・ストーリー 〜悲しみの記憶〜
〜FF13-2の有料DLC(当時600円、現在309円)〜

サッズ
「飛空艇で息子とフライトしてたら混沌に飲み込まれた! がカジノで勝ったら息子と会えた!
いま世間は大変なことになってるらしい。よーしパパ世界を守るために戦っちゃうぞー^^
(完)

〜LRFF13〜

サッズ
「混沌の影響でドッジが目覚めなくなっちまった。
あ、ライトニングだ! おーい助けて!!
蘇ったよありがとう!
(終わり)

〜LRFF13:エンディング〜

サッズ「みんな味方だぜ(震え声)


 というわけで、オーディン編でテンションが上がったところにサッズ編で「すいませんこれでなに書くの(´・ω・`)」という感じになってしまったが、あくまで落ち着いて、サッズに関する考察を進めていこう。何について…??
 …やれ、サッズと言えば、『13』の主要キャラクターたちと比べて三回りほど年上(ライトニング・スノウなどの21歳勢に対して40歳)であることから、シナリオ上では一般人・ご意見番役などとして活躍した。とはいえ並の出番しか無いというわけではなく、息子を助けようとしつつも人を殺められない弱さと優しさ、ファルシを憎む強い心、そして清涼感を更に強めるひなチョコポの存在など、ストーリー面での活躍にはとても大きなものがある。さらに戦闘面では、普通に使うと貧弱なキャラであるが、強力な改造武器・攻撃型ENH・充実のサブロール・連続攻撃の「エリアブラスト」など特徴は多く、それらの点を活かせるプレイでは大いに活躍していける。世間には、サッズを最強キャラクターと崇める一派も存在するのだとか…。
 ――が、そんな固定ファンの多かったサッズは、続編の『13-2』『リターンズ』でまさかの超絶冷遇を受けてしまったのである。まず『13-2』では、メインシナリオでの出番はほんの一瞬であり、発売2ヶ月半後には「サッズ編」と題したDLC(有料)が配信されたが、それもまあコインを稼ぎやすいという特徴はあるものの、シナリオ面で積極的に評価できるようなものではなかった。一応、声優さんの自由な演技は楽しめるが、サッズファンが求めているのは恐らくそういう点では無いわけで…。

 ちなみに、俺は今回の文章を書くために、初めて「デジタルコンテンツセレクション」版に付属していた「サッズ編」をプレイしたのである(※まだ13-2のやり込みプレイはDLC未解禁)。というのも、俺が思う『13-2』のサッズにおける最大というか唯一の謎に、「なぜ生きて帰れるか分からない戦いに息子を連れて行ったのか?」というものがあった。恐らくドッジが『リターンズ』にて昏睡状態に陥ったのも、『13-2』のエンディングで混沌に巻き込まれたからであろうため、そこに何か納得できる理由付けが欲しかったのである。
 …が、その「サッズ編」はザナドゥ単品で完結してしまっており、結局サッズがどのような経緯で最終決戦に参加することになったのかは一切不明であった。むりくり説明するならば、「ザナドゥからワープした先が飛空艇の中だったのでそのまま戦場に向かった」とか、「世界が崩壊する可能性があったので息子を手の届く範囲に置いておきたかった」とでも考えるしか無い。または、「制作上の都合2カットしか出番が無かったので文字通り息子も詰め込んだ」と素直に認めてしまうか。うん…どれにしたって嫌すぎるよ…。
 ――ちなみに、ドッジに関しては、サッズたちの乗った飛空艇が遭難する前に「来るんだよ」と発言しており、『13』で同じくルシとなったセラのように、既に何らかの力に目覚めていた可能性もある。ならば、『リターンズ』でドッジが昏睡状態になってしまったのは、『13-2』のラストで「女神が死んだ」ということ自体に由来しており、場所は関係なかったのかもしれない。せめて、そう考えるしか無いではないか…。

 では、話を『リターンズ』に進めよう。混沌の影響で息子のドッジが昏睡状態になってしまい、サッズは塞ぎ込んでしまっていた。だが、ライトニングとルミナの活躍により、無事にドッジは心を取り戻すことができた。ポイントとなったのは、「世界に飛び散った心のカケラを集める」ということ以外にも、「魂が安心して帰って来れる場所を作る」ということも重要であることが分かった。さて、ライトニングは神の計画で心を失っているが、果たしてセラを笑顔で迎える場所となれるのだろうか? サッズ編については以上である。
 …まったく、これに関して何を考察しろと言うのだろうか。とにかくもう、メインシナリオの一つとしては驚くほどに内容が少なく、せいぜい大型サブクエストに毛が生えたという程度。マジで(´・ω・`)「おーいライトニング助けて!」→(`・ω・´)「蘇ったよありがとう!!」で要約できるシナリオなのだ。
 ――しかも、である。同じようにシナリオ面での活躍が今ひとつであったファングに比べ、こちらはバトル面での見せ場も一切無いのだ。サッズが敵や味方になることも無ければ、道中で大型モンスターと戦わされることも無い。ほとんどの人が、彼のメインクエストはカイアス編のおまけと思っていることだろう。これが、曲がりなりにも『13』のメインキャラクターであった人物に対する扱いなのか…?

 さらに。追い打ちを掛けるようで悪いのだが、本作のエンディングムービーでは、ブーニベルゼ相手に苦戦するライトニング(とホープ)の元に、初代『13』のメンバーが駆けつけ、それぞれの召喚獣を呼び出して一緒に戦ってくれる…という少年漫画的なシーンが存在するのであるが、そこでブリュンヒルデを呼び出しているのは何故かノエルであり、サッズはその後に取って付けたように現れるだけなのだ…!!
 …やれ、いちおう物語的には「混沌の海から希望=セラを探し出していた」と説明されているのだが、それにしたってノエルと入れ替わったほうが『13-2』的にも適当だっただろう。無理に考えれば、「小さな子供を神と戦わせるのはまずいと思った(それにしては一体化して突っ込むシーンにドッジも居るのだが…)とか「『ノエル×セラ』ではなく『ノエル×ユール』を押したかった」とか、力押し的な理由はいろいろ思いつくが、どれも(;・∀・)「なんでノエルがブリュンヒルデを呼び出してんの?」という圧倒的な違和感を払拭するには至らない。
 ――まったく、ここまで来ると、「サッズが制作側に嫌われてるんじゃ?」とか「あえて酷い扱いをすることで話題を作ろうとしたんじゃ?」などと邪推すらしてしまう勢いなのだ。原作『13』は、バトル・シナリオの両面で、ほぼ6人全員に出番があったんだがなあ…。

 というわけで。このサッズ編は、どちらかと言うと「ライトニングの心境の変化」や、ルミナの「ドッジを助ける手助けをする」「サッズの遊びのシーンで楽しそうな表情をする」などの行動(「ルミナは敵ではないのでは?」と考えるきっかけになる)、そしてDLCを除けば初めて「チョコリーナ=ひなチョコポに女神エトロが肉体を与えた姿」という説明が為されたことなど、どちらかと言えば枝葉の部分に見るべき点が多い。しかしそれらのシーンのどれもがことごとく渋く、一般的な評価は高いとは言い難いのだ。
 ――とはいえ、不幸中の幸いとして、この『リターンズ』のシナリオの結果サッズが嫌われたとか評価が下がったということはなく、むしろそれも面白キャラの一要素として許容されている感がある。もし、ファング・ヴァニラ・ノエルあたりが同じ扱いを受けていたりしたら、凄まじく微妙な雰囲気になっていたことだろう。そこも含めて、ムードメーカー的なサッズの魅力と考えるべきか。うん。「シナリオ考察」と言いつつも、結局サッズの扱いについてひたすら弁明するような感じになってしまったよ…。




『13-2』のエンディングでは気絶していただけらしい…


 というわけで。なんか実質的に「オーディン編」だったような気がしないでもないが、こんな感じでサッズ編の考察もおしまいである。サッズは…うん、身を切って皆を笑顔にするという使命を果たしたんだよ…!!
 …そして。次はいよいよ、ウィルダネス真のメインクエストである「カイアス編」がスタートする。そのシナリオは、『13-2』と密接に関係していると同時に、今作のエンディングにも直結している。カイアス個人はもちろんとして、『13-2』→『リターンズ』という流れを理解するための極めて重要なポイントなのだ。また、戦闘面でもカイアスは本編屈指の強敵とされており、「バトルを通した演出」という意味合いも大きい。
 ――そんなわけで、次のカイアス編は今回とは違って本プレイ日誌の大きな山場となるため、俺としても気合を入れて書いていきたい。もともと、今回のプレイ日誌を書いたのは、『13-2』と『リターンズ』の物語を深く理解したいというのが理由であった。うむ。次こそ久々に、滅茶苦茶な説を振り回…考察しがいのある章になりそうだな!!

 

(2015年5月30日)

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