低レベル+入店禁止クリアープレイ日誌

【第十二話 ホープ・フォー・フリーダム】

 ◆動画 12-1◆

 いよいよ空中要塞バハムートでのラスボス戦である。
 そう言えば今までのプレイでは、ほとんどの場合がヤズマット・オメガmk.XIIといった裏ボスとの戦いがメインになっていたため、このヴェインとの戦いがメインとなることは少なかった。だが、今回は味方側の戦力が非常に小さいため、かなりギリギリの戦いとなる。なら良いだろう・・・やってやるぜッ!
 「ガブラス」「ヴェイン」「ヴェイン=ノウス」「不滅なるもの」・・・FF12には長く親しんできたけど、強敵としての彼らと戦うのは初めてだ。
 ――さァ、長かったこのプレイも、いよいよ最終回。いくぜ、最後の戦いだッッ!!


 ということで、まずは基本通り、大灯台でのシド・ファムフリート戦で消費したアイテムを補充する。「エクスポーション」「エリクサー」「フェニックスの尾」・・・もう最後なので、その全てを99個集めてしまう。さすがに、これだけ有れば足りるだろう。もし倒せなければ、きっと問題があるのは戦い方のほうだ。
 そしてシナリオが「空中要塞バハムート出現後」に進んだため、新たに「大灯台地下」のフィールドが開放された。そこでは3枚目の「血塗られた盾」「デュエルマスク」「ニホパラオア」などがトレジャーから入手できるため、大きく戦力を強化することができる・・・と思っていたのだが、できなかったのである。

 何が起こったのかと言うと・・・まずご存じの通り、大灯台の地下のマップは3つあり、上に挙げたような強力な装備品が手に入るのは、主に第2層と3層である。そこへと行くためには、雑魚敵を倒して「黒の珠」を集めなければならない。だが地下層の敵は非常に強いため、撃破は困難を極めるのである。
 だが、待って欲しい。「黒の珠」は、大灯台の下層の最初でも使ったではないか。下層ならまだ敵の強さが穏やかなうえ、すぐ近くにセーブポイントがあるため、「運頼みの即死攻撃」+「セーブ&リセット」を繰り返して「黒の珠」を集めることができる。オヲッ!これで地下層の敵を相手にしなくとも、最深部へと進むことができるぞッッ!!
 ――が。実際に下層のキマイラブレインを「一撃の矢」で倒してみても、「黒の珠」が出現しない。そうか、確か3体で1個だったかな・・・と思い、更に倒し続ける。それでも出ない。アレ?これはおかしいと思ってアルティマニアで調べてみると・・・なんと「入手場所:大灯台下層(空中要塞バハムートが起動する前)」と書いてあった。なるほどね、下層で敵を倒しても「黒の珠」が出ないわけだ。んなもん知るかああああああアアアアアアアアアアァァァァァァl!!!!

 仕方無いので地下層に潜ってみるが、やはり敵が強すぎて上手くいかない。即死攻撃を仕掛けていっても、すぐに味方側のほうが殺されてしまう。「デジョンの魔片」なら経験値入手を回避しながら敵を即殺できるが・・・「インディコ藍」が無いため、その命中率の低さは異常と言っても良いレベルである。更に、このプレイの場合は「デジョンの魔片」を稼ぐ手間が新たに発生してしまい、それでは本末転倒も良いところと言った感じである。
 そうやって苦労して敵を倒したとしても、敵がアイテムを落としてしまったら即アウト。この「低レベル+入店禁止クリアー」では敵からのアイテム入手を禁止しているため、ドロップアイテムがあると、倒した敵と同じ位置に出現する「黒の珠」を回収できなくなってしまうのである。
 ・・・実際に地下層で「黒の珠」を集めようと挑戦してみたが、まず敵を倒すことが難しいうえに、ドロップアイテムの問題で試行回数はどうしても多くなってしまう。セーブポイントも遠く、これで93個もの黒の珠を集めるのは現実的では無いと判断。大灯台地下層でのアイテム収集を諦めてしまった(´・ω・`)
 ――こんなことなら、大灯台クリア前に下層で「黒の珠」を集めておけば良かったよ。知識不足というのは、意外なところで響いてくるんだなァ・・・。


 ということで、全く戦力の強化ができなかったが、気を取り直して空中要塞バハムートへ突入。ここでは「ガブラス」「ヴェイン」「ヴェイン=ノウス」「不滅なるもの」という4体のボスと、途中セーブ&アイテム補給無しで戦わなければならない。
 さすがにラスボスとあって、どいつもこいつも強力な攻撃を数多く持っている。だが、これが真の最後。やってやるぞッ・・・!

 まずは軽くイベントを見て、帝国銃士に射殺されたりしながらも奥に進み、第1のボス「ガブラス」戦。
 こいつ最初こそ普通だが、HP<50%になると会話シーンを挟んだ後に「フルケア」を使い、全体攻撃の「イノセンス」、そして「回避無視」「通常攻撃CT0」を得てしまう。試しにやってみたが、「イノセンス」全員が1500ダメージを受け一気に戦線が崩壊。その後は皆さんご存じの通り、蘇らせても蘇らせても一撃で殺され、全く攻撃することができなかった。確かに、こいつは通常プレイでも結構苦戦させられたが・・・連戦の最初からこれは駄目だろう(´・ω・`)
 ――ということで、全く勝てる気がしなかったため、今回もダークマターを使用しての即殺を行う。できれば使いたくなかったのだが・・・そうするしか方法が見つからなかった。「CT0のバランス魔片で攻撃すれば何とかなるっしょ。俺はジャッジマスター(笑)などという甘い考えが通用するほど弱い敵では無かったということである。
 ・・・ということで前回と同じく、ひたすらモスフォーラ山地でサビのカタマリを集め、99個溜まってはウルフにそれを投げつけ、絶望した!低いダメージばかりが出るランダム計算に絶望した!りしながらも、10時間近く掛けてダークマターのダメージを60000にまで上げる。これで準備OK。再び空中要塞バハムートに乗り込む。

 戦闘開始ッ!最初は攻撃ペースが遅いうえに、回避も有効なので余裕。たまに全体攻撃の「ジャッジマント」が飛んでくるが、ダメージが1000行かないうえに回避可能なので、まァ全滅することは無いであろう。そのまま殴り続け・・・HP<50%で会話シーンに入り、ガブラスは「フルケア」「イノセンス」の順に行動する。
 ここで普通ならば、「リフレガの魔片」を使って「フルケア」を妨害するところであるが、今回プレイではその必要は無い。というのも、このタイミングでダークマターを使用するからだ。別に戦闘を長引かせることによるメリットは何も無いので、この瞬間に倒してしまうのだ。決めボムによる即殺パターンである。
 ――うーん、「ダークマター」は強すぎるから封印の方向で行こうと思っていたんだけど・・・結局は使わざるを得なくなってしまった。しかも、前回のシド・ファムフリート戦でも使ったから、合計の使用回数は2回である。でも一応、様々な手段を検討し、最後に残ったのが「ダークマター」だった。仕方無いのかな。むしろ、ギルヴェガンでのダイダロス・シュミハザ戦あたりも使ってもおかしくなかったレベルだったから、そこで節約できただけで良しとすることにしよう・・・。

どれだけHPがあっても連撃で即死  BOSS◆ガブラス Lv49 HP70719

 途中まで全ての攻撃が回避可能であるが、
 HP<50%での会話シーンを挟んだ後、「回避無視」を得る。
 更に「アグレッサー」を使用するため、
 結果として「通常攻撃CT0」「回避無視」の両方を得てしまう。

 瀕死時は「瀕死防御力UP」で硬化し、
 凄まじい連撃で大ダメージを与えてくる強敵。

 通常プレイでも苦しめられる相手であり、
 この条件下ではまともに戦って勝つことは不可能と判断。

 FF12における回避が、どれだけ重要かよく分かる相手である。


 エレベーターで上り、第2のボス「ヴェイン」戦。中盤の終わり辺りでラスボスが人間を超越するッ!FFシリーズには珍しく、純粋な人間体系のまま戦闘へと突入する。
 こいつは「通常攻撃CT0」こそ持っていないものの、HP<50%で「回避無視」を得る上に、「体当たり」「蹴り」などのCT1&ダメージ1.5倍技を持っている(こいつの通常攻撃のCTは25)。また伝説の画面割り攻撃も仕掛けてくるため、決して雑魚と言えるような相手ではない。とにかく速攻を仕掛けないと大量にアイテムを消費してしまうので、バッシュに最強の矛と重装備を付けてスピード勝負に懸ける。奴のHPは76755なので、大ダメージが与えられるこの装備ならすぐに倒せるはずだ。
 また「アザーメンバー」として、この戦いではラーサーが戦闘に参加する。攻撃・回復能力共に中途半端なうえに、ヴェインがラーサーを滅多に攻撃してくれないため、盾にもすることができない。正直言って役に立たずなのである。まあショタ要員として、目の保養くらいにはなるかな・・・。

 そんなこんなで戦い始める。ここの「僕は――私は!無力だとしても、諦めはしません!」ってシーン、毎回思うけど良いね(´ー`)
 序盤は攻撃が回避可能であるため、必須レベルの強さを持つ「ヒスイのカラー」(回避率30%アップ)などで回避確率を大幅に上げておけば、ほとんどダメージを受けずに戦うことができる。その隙に最強の矛+重装備+バーサク状態でのバッシュが2000ダメージを連発し、あっという間にHP<50%のモードに移行する。
 HPが半分になったヴェインは、会話シーンを挟んで「マッハウェイヴ」を使用。全体に約1000のダメージを与える厄介な攻撃であるが、しっかりと回復しておけば全滅は無い。ちなみに実戦では、何故かバルフレアとラーサーにしか命中しなかった。ラッキークッキーウッキッキー!
 そしてヴェインは「回避無視」を得る。CTの極めて短い「体当たり」「蹴り」を連発され、実質的に「通常攻撃CT0」の能力を得たのと同じような感じになってしまい、かなり苦戦させられたが・・・それでも、回復アイテムを湯水のように注ぎ込み、なんとか戦線を維持する。ラーサーの「プロテス」が、こんなに嬉しいと思ったのは初めてだ。
 苦しみながら戦い続け、ヴェインを瀕死状態に持ち込む。すると使ってきた「嶄然震撼」(ざんぜんしんかん?)噂の画面割り攻撃である。これも全体に1200程度のダメージとかなり強力であるが、しっかりと回復していけばギリギリで耐えることができる。そのまま戦い続け・・・ヴェイン撃破!ふゥ・・・。

wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww  BOSS◆ヴェイン Lv50 HP76755

 HP<50%にて「回避無視」を得る。

 それだけなら問題無いのだが、「蹴り」「体当たり」という
 打撃の1.5倍ダメージ&CT1の技を使ってくるため、
 それを連発されると厳しい。

 というのも、CTの短い技を使われると
 擬似的に「通常攻撃CT0」「回避無視」の両方を得たような
 状況になるからである。

 全体攻撃の特殊技を使ってくるのが一回では無いため、
 できる限り速攻を仕掛けて、「状況が崩される」→「全体攻撃で乙」
 という状況を作らないようにしたい。

 ◆動画 12-2◆

 続いてコンソメスープ人造破魔石の力を解放し化け物へと姿を変えた、第3のボス「ヴェイン=ノウス」戦。Lv53、HP104210。
 この戦闘では、先ほどまで敵だったガブラスがアザーメンバーとしてバトルに加入してくれる。特に意識することが少ないキャラクターではあるが、HPは10219、打撃のダメージも500程度と大きく、そこそこに活躍してくれる。更に味方がガンビットのエリクサーで自動的に回復してくれるため、場持ちもかなり良い。
 ヴェイン=ノウスは最後まで「回避無視」「通常攻撃CT0」を得ない。更にガ系魔法もリフレクで跳ね返せるため、ルーチンワークの攻撃に怖いものは存在しない。だが最大HPが高く、打撃に対するカウンターを持っているうえに、回避不能の特殊技「断罪」「戒律」「セフィラの大樹」を使ってくる。特に最後のものは全体に2000ダメージと極めて強力であり、喰らったら間違い無く一撃で全滅してしまう。とはいえ、遅延を使った即殺が効くような相手でもない・・・。
 ・・・仕方が無いので、今まで自粛してきた「メンバーチェンジ」をここで使用することにする。全滅必至の「セフィラの大樹」を使ってくるのは1回きりであるため、それをメインメンバー以外に受けさせれば、他に問題は無いだろう。

 さァ、戦闘開始だぜ!
 序盤のヴェイン=ノウスは、ゆっくりとしたペースで打撃と魔法攻撃を使ってくるのみ。そのため回避と「リフレガの魔片」の使用さえ怠らなければ、全滅することは有り得ない・・・のだが、5体存在する「セフィラ」(剣の精霊)がこちらの攻撃を邪魔してしまう。セフィラの打撃は回避が可能であり、威力も1発150程度と大したことが無いのだが――数が多くて邪魔なうえに、ヴェイン=ノウスが瀕死状態になると「通常攻撃CT0」を得てしまう。そうなると手が付けられなくなるので、先に倒してしまうのだ。
 ということで、まずは「HPが最も低い敵 - たたかう」のガンビットを使い、セフィラを一体ずつ攻撃する。相手はあちこち移動するため面倒だが、とりあえず攻撃は激しくないので問題無し。暴走したガブラスが勝手にヴェイン=ノウスにダメージを与え、特殊攻撃「断罪」が発動してしまったのはご愛敬。大丈夫。単体の攻撃技だよ。
 ――そんなこんなで、セフィラ5体を撃破。ここまでに掛かった時間は5分程度。あれッ、意外と早い。

 そして一人だけ残ったヴェイン=ノウスに攻撃を加えていく。こちらは4人で敵は1体。戦力の差は圧倒的ということで、あっという間にHP<60%のモードに入る。
 ここからのヴェイン=ノウスは、全体魔法の「ファイガ」「サンダガ」「ブリザガ」「エアロガ」「ウォタガ」を連発しながら、たまに回避不能の全体攻撃「戒律」を使ってくるモードに入る。「戒律」は大体1200〜1300程度のダメージを全体が受けるため、かなりしっかりHPを回復していないと危険である。
 ま、物理攻撃をしてこないから、リフレガを使っていけば余裕だろッ!・・・と思いきや、このモード時のヴェイン=ノウスに打撃攻撃を加えると、高い確率でカウンターが飛んできてしまう。とにかくそれで頻繁に戦闘不能者が出るため、やたらめったら「リフレガの魔片」を消費してしまうのだ。これでは効率が悪いと言わざるを得ない。

 が、ここで「メンバーチェンジ」を使うと、とても簡単に乗り切ることができるのだ。具体的なやり方はこう。まず、ガ系魔法を連打するHP<60%のモードに入る際、最初に「戒律」を使ってくるのだが、適当にそれでメインメンバーが殺されることにしよう。そして、「リフレクトメイル」を装備したサブキャラクターを1人登場させる。
 そのキャラクターで何をするかというと・・・何もしないのだ。何の行動もしなければ、カウンターの打撃が飛んでくることもないため、ひたすらリフレクで魔法を跳ね返してダメージを蓄積させていくことができる。もちろん「戒律」が来ると死ぬのだが・・・死んだらもう1人の同じ役割を持ったサブキャラに交代して、同じことを繰り返せば良い。なんとまァ、恐るべきは「メンバーチェンジ」かな。
 そんな感じのセコめな戦法で、厄介な魔法+カウンター打撃モード(「自機狙い+ばらまき」みたいな)を、わずか「フェニックスの尾」3個で乗り切ることに成功。戦法自体はアレだが、結果が良い感じだったので俺は満足だ。最後にHP<20%のモードに移動する際の「セフィラの大樹」によって、入れ替わり立ち替わりで魔法を反射させてきたパンネロが戦闘不能状態に。今まで乙!ちなみに、ガブラスは魔法とカウンターで勝手に死んだ。

 いよいよヴェイン=ノウスが瀕死状態に入る。・・・が、行動パターンは特に恐ろしいということはなく、最初と同じような感じで打撃と全体魔法を繰り返すだけ。むしろ「戒律」を定期的に使ってこなくなった分、明らかに前のモードよりも弱体化している。とにかく打撃攻撃の回避を基本として、しっかりと回復しながらダメージを与えていけば良い。バルフレアに「血塗られた盾」「ガントレット」を装備させれば、回避が100となるため死ぬ要素は存在しなくなる。
 そんなこんなで、瀕死時恒例の凄まじい連撃をバルが全て受け流したりしながらダメージを与え・・・ヴェイン=ノウス撃破!牛ッ!!

何とかなるもんです  BOSS◆ヴェイン=ノウス Lv53 HP104210
      
セフィラ*5 Lv50 HP12121

 特殊攻撃「セフィラの大樹」が回避不能の2000ダメージと凶悪。
 このプレイでは喰らうと確実に全滅する。
 よって「メンバーチェンジ」を解禁せざるを得ないと判断。

 中盤の、魔法攻撃連打+カウンター打撃のモードは
 リフレク装備を身につけ、こちらから一切の行動を仕掛けずに居れば、
 「断罪」以外で一切殺される要素は無くなる。
 まるで昔のFFの低レベルクリアーのような攻略法である。

 なお「通常攻撃CT0」「回避無視」を得ず、
 「リフレク貫通」も得ないため、通常ルーチンの攻撃は問題が無い。


 そんなこんなで、長かったこの「低レベル+入店禁止クリアー」もいよいよラスト。最終ボス「不滅なるもの」戦であるッ!
 ・・・とテンションを上げておいて悪いのだが、こいつには絶対に勝つことができない。その理由は色々とあるのだが・・・何と言っても「敵の攻撃が強烈過ぎる」ということだ。「ギガフレアソード」こそ物理回避が可能なものの、「メガフレア」「テラフレア」は一撃全滅級の大ダメージを受けてしまう。更に言うなら、ごく普通に用いてくる「貫通○○○ガ」でさえも全員に1000〜1500のダメージと、このプレイでは壊滅的な被害を受けてしまうのだ。理想としては無効・半減を使って上手に受け流したいところだが・・・現実的には、そういうわけにもいかないのである。
 そんなわけで、まさにラスボスとして相応しい能力を持った「不滅なるもの」「回避無視」こそ得ないものの、最終的には「通常攻撃CT0」「魔法CT0」の両方を得て、一撃全滅クラスの攻撃を連発してくる。回復のための物資は山ほど必要になるし、そもそも物量戦では耐えきることができない。実際に挑戦してみたところ、最初のHP<80%における「メガフレア」にてメインパーティが全滅で乙ってしまった。現実とはそういうものである('A`)

 というわけで、この戦闘でもメンバーチェンジ技を酷使することにする。特殊攻撃やガ系魔法が厄介なのは、それが「全体攻撃」であるからであり、戦闘メンバーを1人にしていれば、ただ「1人が殺されるだけの技」となるのだ。更に「不滅なるもの」の打撃は銃攻撃のように見せかけて、防御力無視でもなく回避不能でもない。ということは・・・「血塗られた盾」「ガントレット」を装備したキャラクターが交互に入れ替わりながら攻撃すれば、全滅の危機に陥ることなく戦うことができるのであるッ!「打撃→回避」「魔法&特殊攻撃→死亡するがメンバーチェンジ」という図式である。
 だが、それだけでは勝てない。「血塗られた盾」を装備するとスロウ状態になり、更に毒+スリップによるダメージまで受けてしまうため、装備品はHPを上げるために費やされてしまう。よってそのままでは、ロクなダメージを与えることができなくなってしまうのである。そのため、血盾要員一人で敵と戦うのならば、できるかぎり「CT0」で、それも「パラメーターに関係無い大ダメージ技」を用いるのが良いのだ。
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ミストナック、か。

 「ミストナック」も、できれば封印しかった攻撃技である。上記の条件を満たすものとしては、他にも「攻撃アイテム」などがある。だが「サビのカタマリ」もう二度と稼ぎたくないダメージ量にばらつきが大きく、99個投入したところで期待ダメージは45000ほど。それに最後のダークマター使用を加えたとしても、合計ダメージは6万。とてもじゃないが、不滅なるもののHP228299を削りきるには、遠く及ばない。
 また、昔の低レベルクリアーで活躍した物として「バランスの魔片」がある。これは「使用者の最大HP - 現在HP」の固定ダメージを与えるアイテムであり、過去にはゾディアーク最終モードの魔法障壁を貫くためなどに大活躍した。今回は「バブルチェーン」やオプションによるHPアップが無いため、火力はそこまで高くないが・・・それでも、全てで最大値を叩き出せば合計17万ものダメージを与えることができる。
 ・・・が、この「バランスの魔片」には致命的な弱点があり、それは「命中率が低い」ということである。FF9あたりから恒例になりつつある「特殊なダメージ計算式を持つ攻撃は命中率が悪い」という謎システムはFF12でも踏襲されており、「バランスの魔片」による攻撃が命中する確率は、かなり低い。「当たればラッキー」のレベル。
 「インディコ藍」を装備すればその問題は解決するのだが・・・今回プレイでは所有していないうえに、そもそも「インディコ藍」を装備すると血盾による絶対防御態勢を維持できなくなってしまう(オプション「盾回避率UP」を取得していないため)。何にせよ、「バランスの魔片」によるダメージには期待できないと言って良いのだ。
 その他の魔片は「ダメージが小さすぎる」「演出が重い」「稼ぐ手間が現実的ではない」と悪いことだらけ。結局は「ミストナック」しか残らなかったのである・・・。

 さてその「ミストナック」であるが、この攻撃の性質を知らないという人も多いと思う。俺もよく分かっていない。
 ・・・そこで、アルティマニアを使って調べてみたところ、どうやらミストナックは、1回につき「(1〜基本威力)×(1〜攻撃側の力)」というダメージ計算式を持つ防御力無視技であるようだ。一応パラメーターに依存するのと、ダメージ量のばらつきが極めて大きいことは、覚えておいて良いだろう。
 そして、ミストナックの最後に発動する「融合技」である。召喚獣の「ジャ」系魔法と同じ演出を持つ手抜き派手な攻撃であるが、これが相手のレベルに依存する固定ダメージを与えられるらしい。例えば、最弱の「炎のインフェルノ」でさえ「レベル*90のダメージ」という性質を持ち、レベル55の不滅なるものに4950もの大ダメージを与えることができるのだ。おおッ、これなら上に書いた「CT0」「パラメーターに関係無い大ダメージ技」という条件を満たすことができるぞッ!
 ただ、融合技を発動させるためには、相応の回数だけミストナックを連携させなければならない。例えば「炎のインフェルノ」ならLv1ミストナックを3回繋げなければいけないのだが、ミストカートリッジが1つ(=ミストナックを1つだけ取得した状態、MP*1)だと、それを3回というのは相当に難しい。4秒という短い制限時間中に「カートリッジ」のコマンドを2回出さなければならないのだ。かといって、ミストカートリッジを取得しMPを増やしても、今度は消費MPの大きいLv2、Lv3のミストナックに邪魔されてしまう。
 だが、その問題は簡単に解決可能であり、実は召喚獣を取得することでもミストカートリッジを増やすことができる。「Lv3のミストカートリッジ」を持つ召喚獣はストーリー上にも存在しており、「ファムフリート」がそれである。ミストナックを一切取得しなくても、ファムフリートを覚えればMPを3倍に増やせるということである。
 ・・・そして実際に行うことは、「ファムフリートを習得し、Lv1ミストナックのライセンスだけを取得する」である。これならミストカートリッジは3つになるが、出現するのはLv1ミストナックのみ。つまり最低でも3回はLv1ミストナックが放てるということになり、確実に融合技「炎のインフェルノ」を発動させることができるのだ。もちろん「カートリッジ」で上手くMPを補充していけば、Lv1*7回という条件を持つ「土のカタクラズム」も十分に狙っていくことができるのだ。
 ――よしッ!これで勝つるぞッッ!!!!1234567822345678

 ということで、戦術が決まった。ミストナックで攻撃するメンバーは正直言って誰でも良かったので、せっかくということで主人公のヴァンを選択。早速ヴァンにファムフリートとLv1ミストナックの「レッドスパイラル」を取得させる。この状態で「ミストナック」のコマンドを選択することにより、確実に融合技を発生させられ、1回につき最低でも5000程度のダメージを与えることができる。減ったMPは、適当にエリクサーでも使って回復させれば良いだろう。
 そして防御面であるが、まず敵の打撃攻撃は「血塗られた盾」+「ガントレット」で確実に回避する。そして強烈なガ系魔法であるが、これは装備変更技を使って乗り切ることにする。これは「相手の攻撃が宣言されてから、その属性を半減・無効・吸収する装備品に変更する」という、これ以上無いほどにセコい技であるが、敵がフェイス状態になっていると、一撃で2000ダメージを喰らって轟沈ということも十分にあり得るため、何が何でも耐え切らなくてはならない。「貫通ファイガ」はフレイムシールドで半減、「貫通ブリザガ」はアイスシールドで半減、「貫通サンダガ」は最強の盾で受け流し、「貫通ホーリー」は賢者モードの指輪で吸収する。
 ――こんな感じで良いだろう。さァ、200時間と一年間の集大成・・・行くぜ!これが最後の戦いだッ!


 戦闘開始!序盤は、ゆっくりとしたペースで打撃と「貫通○○○ガ」系の魔法を繰り返すのみ。ということで、血盾で攻撃を回避しながらミストナック+融合技でダメージを与えていく。1回のミストナックにつき与えられるダメージは、5000〜15000程度と非常にばらつきが大きい。だが平均して大きいダメージではあるため、どんどん不滅なるもの(以下"不滅さん")のHPを削っていく。たまに飛んでくる反射不能の全体魔法は、上で説明したように、攻撃タイミングに合わせて装備を変更して耐えれば良い。
 そのうちにHP<80%のモードへ。不滅さんの「メガフレア」ッ!ヴァンが1402のダメージを受けるが、即座にエリクサーで回復する。演出無しの地味な技ではあるが、これでも正面から喰らったらメンバー3人が壊滅的な被害を受けてしまう攻撃だ。久々にワロタ、こういう技を耐え切れたのが昔の低レベルクリアーなんだよな、今の低レベルクリアーはHP上昇を制限するから困る(AAry)
 HP<80%でのモード変化は、時折「メガフレア」を放ってくるようになることのみ。全体的な攻撃ペースに変化は無いため、特に大きな問題は無い。

 ミストナックを連発してダメージを与えていく。すると不滅さんの「連続魔」・・・来たッ、HP<60%のモードだッッ!ここから不滅さんは「魔法CT0」の効果を得て、「貫通ファイガ」「貫通サンダガ」「貫通ブリザガ」「貫通ホーリー」を連発してくる。ついでに「フェイス」で魔力を上げたうえで「バマジク」で魔法攻撃をシャットアウト。ミストナックは物理攻撃なので問題無いが・・・毎ターンのように強烈な全体魔法を連打されては、とてもじゃないが勝ち目は無い。たまに「クラウダ」で全員に1000ダメージを与えてくるシュミハザでさえ、倒すのは至難の業だったと言うのに。
 そして不滅さんは「アセンション」を使用。これは残念ながら回避不能であり、ヴァンが1790のダメージを受けて死亡。うーむ仕方無い。サブメンバーを出して、ヴァンを蘇生させる。後は相手の使用した魔法に合わせて、そのダメージを軽減する装備品に付け替えながら、同じくミストナックで削っていくだけである。
 ・・・と書くと簡単なのだが、「魔法CT0」のおかげで、攻撃ペースが非常に速くて難しい。特に「貫通ファイガ」なんかは宣言からダメージ発生までが0.5秒くらいしか無いため、ぶっちゃけ反射神経ゲーである。そんなこんなで、何度かミスしてヴァンが殺されてしまったが、それでも少しずつ削り続け・・・次のモードへと進む。

 HP<40%に入った不滅さんは「アグレッサー」(「通常攻撃CT0」)「ブレイブ」「カタスト」(「魔法障壁」)「ギガフレアソード」の順に行動し、以降はCT0の物理攻撃をひたすら連打するようになる。ここで、もし不滅さんが「回避無視」を得ていたとしたら確実に無理ゲーと化すのだが、ストーリー上ボスの優しさか、通常攻撃は回避できる。更に、何故か特殊技の「ギガフレアソード」まで回避可能というおまけが付いており、血盾で全ての攻撃を受け流すことができる。よって、明らかに前のモードより弱体化しているのだ。
 最初は「カタスト」で魔法障壁を貼って物理攻撃を無効化する。が、敵の攻撃に死ぬ要素は一切存在しないため、恐れることは何も無い。控えのメンバーを復活させ、コーラを飲んでリアルHPも回復させ・・・防御態勢が解けたところで、一気にミストナックを叩き込む。おし、勝つる!勝つるぞ俺たちッ!

 いよいよ、ラストのHP<20%モードだ。東方星蓮船で言えば、2機0ボムで「飛鉢:伝説の飛空円盤」に進んだくらいか。――分かりづらいッ!
 ここからの不滅さんは、二つの特殊技「ギガフレアソード」「テラフレア」を定期的に使いながら、物理攻撃と魔法攻撃で攻撃してくる。前回までの追加オプションで「通常攻撃CT0」「魔法CT0」を得ているため、攻撃のペース・威力共に極上クラス。もはや人間には回避不能・・・もとい、耐久不可能のモードになっているのである。
 とりあえず最初は「絶対防御」を使ってくるため、しばらくは耐久モードに入る。装備品変更技を使いながら必死に耐え・・・いよいよ不滅さんの「テラフレア」。ヴァンが2405のダメージを受け撃沈する。だが、これで絶対防御態勢は解除されるはずッ!サブメンバーを使ってヴァンを蘇生させ・・・さァ、ミストナックだッッ!!
 ・・・・・・0ダメージ。うそッ!!もう一回やってみるが、やはり0ダメージ。最終モードの不滅さんはミストナックを無効化するのか?いや、そんなハズは・・・だが、しかし・・・。試しに物理攻撃を加えてみる。すると・・・「レジスト!」。なんだ、魔法障壁が解けてなかっただけのようだ。あれ、確か「テラフレア」を使うと絶対防御が解除されると記憶していたのだが・・・ま、いっか。
 その後も不滅さんから滝のように注がれる攻撃をギリギリで受け流し、攻撃を加え続け・・・最後のミストナック。5245ダメージ――不滅さん撃破!!
 ・・・「低レベル+入店禁止クリアー」、達成ッッ!!

実は1時間以上掛かっていたり・・・  BOSS◆不滅なるもの Lv55 HP228299

 HPが高く、多数の強烈な攻撃を仕掛けてくる。
 一般ルーチンの「貫通○○○ガ」でさえ、
 ほぼ回避不能&全員1500ダメージと凶悪であり、
 一撃でパーティが壊滅してしまう。

 他の特殊攻撃も、回避可能なのは「ギガフレアソード」のみ。
 何を喰らってもパーティが全滅するため、
 「メンバーチェンジ」は必須である。

 だが、それでも攻撃手段が足りず耐えるのが精一杯なため、
 「ミストナック」を使わざるを得なくなった。

 むしろ、こいつを楽に倒せるような
 「低レベルクリアー」は駄目だと思うのだが・・・。



 ◆動画 12-3◆

 (;^o^)「ふゥ、疲れた・・・」
 今回の感想は、とにかくそれに尽きる。FF9の「低レベル+入店禁止クリアー」は、ひたすらアイテムを消費しない戦法を組み上げていったが、逆に今回は、湯水のようにアイテムを注ぎ込んで戦うことが基本となった。まあ予想できていたことだし、むしろそういう肉弾戦がやりたくて今回の制限を作ったわけだが・・・ゲームプレイ的には、一つ次の場面へと進む度に憂鬱な消費アイテム稼ぎを強要させられるという感じになってしまい、結果としてプレイ全体が非常に遅くなってしまった。サブストーリー攻略一切無し・本編のみで120時間というのは、俺の長いFF12の歴史でも初めてである。
 その分ボス戦は、一体一体の敵にしっかりと取り組んでいくことができたように思う・・・のだが、終盤ではボスのあまりの強さに、かなりの妥協を行わざるを得なくなった。制限項目こそ最後まで守りきったものの、規制されることの多い「ダークマター」「パーティチェンジ」「装備変更技」「ミストナック」はフル活用である。これではとてもじゃないが、クオリティの高いやり込みとは言うことができない・・・。
 また、今回は「動画を使ったゲーム攻略サイトの実験」として、初めてのプレイ日誌&プレイ動画の同時連載を試してみた。だがこのプレイは、要するに「アイテムで回復しながら殴り続ける」というワンパターンな戦術しか存在しないため、動画制作の題材としては最悪だったと言えよう。まァそれでも、動画制作全体としては「こんなもんか」という雰囲気を掴むことはできたため、別に後悔はしていないのだが・・・。

 ということで、反省点の多い今回の「低レベル+入店禁止クリアー」ではあるが、振り返って考えてみると、俺にとってのFF12の未開要素を沢山使うことができたし、普通の低レベルクリアーなら簡単に流してしまうようなボス戦でも、アイテムを節約するため様々に頭を捻ることができた。また強敵との戦いも、終盤こそアレな点が目立ったものの、それ以外では様々な戦術を用いることができ、個人的には満足の行くゲームプレイだった。
 ――なんだ。「やってる途中は辛いけど、振り返ってみれば良い思い出」・・・これって、いつものFF12じゃないか。うん、今回も良いプレイだったんだなァ。

 一年間にも及ぶ長期連載。動画ともども応援していただき、ありがとうございました!
 また次回作でお会いしましょう。ぱーおわ♪(←スーパー○リオワールドでクリアしたときの音)



 「FF12:低レベル+入店禁止クリアー」 2008年12月2日〜2009年12月31日
   ご愛読ありがとうございました\(^o^)/ つる先生の次回作にご期待ください\(^o^)/ 

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