あの時は 肩までだった髪が、
今はもう 背中が隠れるくらいになってしまった
あなたを見送ってから、
いったい どれくらいの月日が経ったのかしら
わたしの時は止まってしまったというのに、
この髪は あなたのいない 長い時を告げる

あなたが好きだった わたしの栗色の細い髪
風にたなびき 風と遊ぶ、栗色の光が見たいと言ったのに
やわらかな 栗色の毛布に包まれたいと 言ったのに
そう 言ったのに・・・・・・

あなたが触れた髪よりも、
あなたを知らない、わたしの想いしか知らない髪の方が、
ずっと長くなってしまった
想いばかりが 伸びて、
もう、重たくなってしまった
・・・今度は、ショートにしてみようかしら
あなたとの思い出と一緒に わたしの想いも、
ばっさりと 切る事にしようかしら・・・・・・

  

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