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【東日本大震災】「頑張れ」という無責任 / やり込みinFF

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管理人の日記
もう被災地は頑張っています。だから彼らには少し休んでもらって、次は私たちが頑張る番でしょう。

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 今日で、あの東日本大震災から1年が経つ。この1年間のインターネットの言論は、「@偉そうに批判してみる」「A悟ったような綺麗事を言う」の2つが9割以上を占めていたように思う。
 ・・・まあ、@は今さら触れる必要は無いとして、Aのほうも実際には被災者を深く傷付けていたのではないかと思うのである。確かに、当たり触りの良い一般論は言った本人としては気持ち良いのだろうが、しかしそれは被害者を励ますことには決して繋がらない。そんな一般論などは、問題の当事者はとっくに分かっていて、それをなかなか解決できないから苦しんでいるのだ。その声に耳を傾けず、上から目線で「頑張れば何とかなる」などと押しつけるというのは、想像以上に不快感を加速させるものである。俺もそういうことをやられたことがあるが、もう二度とその人間とは会話したくないと思った。
 ――だから、この大震災からの復興問題では、「一緒に頑張ろう」ですら足りはしない。もう、被災地の人間はとっくに頑張っているのだ。だから、彼らには少し休んでもらって、「被災地以外の我々こそが頑張らなければならない」という領域にまで来ているのである。そのためには、被災地の問題を「被災地の問題」と割り切るのではなく、「自分の問題」と考えることが必要不可欠だ。もし、そういった問題意識を持てないのであれば、偉そうに「アドバイス」することはやめておいたほうがマシである。

 では、「我々こそが努力する」というのは、果たしてどういうことを指すのであろうか。それにはまずは、被災地・被災者の言葉を親身になって考えることが必要不可欠であるが、その先の道は人それぞれである。義援金や就労支援などが助けになるのはもちろんであるが、そうでなくとも経済を回すだけで日本の復興に繋がっているという考え方もできるであろう。
 ・・・ただ、決して忘れて欲しくないのは、被災地の人は本当に苦しんでいるし、その努力はとっくに限界を超えているということである。その姿を見ると、もう自分がのうのうと生きているのが苦しくなってくるくらいだ。それを見たうえで被災者を非難できるような奴は人間では無いし、見ていないのであれば是非ともそういう現実があるということを知ってほしい。そういった事実を知った上で、我々日本人の全てが問題意識を持ち続けることは、どのような社会的立場にあったとしても、これから何年も必要になってくることであろう。
 ――とりわけ俺は、この「インターネット」という文化が、この1年で本気で嫌いになってしまった。偉そうに他人の意見を否定しておいて、自分からは何もしない。そしてそういう時にこそ、力のある大手サイトが正しく情報を導いていかなければならないのだが、現実にはその真逆であり、“何とかまとめブログ”とかいう最低の文化が更に幅を効かせただけだったではないか。まったく、俺がやりたいのは「正しい情報」「面白い情報」を世間に向けて発信し続けることであったが、この「インターネット」でそんなことをやろうとしても無駄であるということがとてもよく分かった。この1年は、そういう転機でもあったように思える。

 さて、あれから1年が経ったが、被災地は決して復興していないし、人々は立ち直っていないし、問題は今も山積みである。そして我々としては、無知を振りまいて回りに不愉快を撒き散らすのはもちろん、悟ったような一般論を披露して部外者同士の馴れ合いで終わるのも駄目だ。我々日本人は、被災者の悲鳴へと耳を傾け、全員がこの問題を「自分のこと」として考えていくのが必要なのである。
 ――俺は、この震災を受けて、自分の意見をインターネットではなく、もっと大きな舞台で活かすことによって、社会を正しく変えていこうと決めた。さあ、あなたはどうするのか。

(2012年3月11日) 182 PV

登録タグ/ 東日本大震災
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