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管理人の日記 - 2017年10月の記事 / やり込みinFF

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管理人の日記ログ
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スピード感が足りない


 先日夜、PS4/
「モンスターハンターワールド」のテレビCMが初公開をされた【Youtube】。この作品は、ご存じ今年の米E3(6月)で公開されたモンハンシリーズの最新作であり、業界事情に長らく翻弄されてきた同シリーズが、久しぶりにPS4で完全パワーアップを遂げて発売されることで話題となった。ナンバリングこそ付いていないが、正統続編に相当する作品であると告知されている。また、発売は来年1月26日と、第一報から半年強で発売するスピード感も大変素晴らしい。ファンからは久しぶりの据え置き機での大型続編ということで期待をされ、業界的にも低迷する日本の家庭用ゲーム業界に新たな一石を投じられる大型タイトルということで、いま非常に注目されている作品である。
 …いっぽう、同じ夜に、私がファンサイトをやっているはずの「ファイナルファンタジー」については、
某15のダウンロードコンテンツの延期と値上げがひっそりと発表された。内容は、某15のバトルシステムと世界観を流用したオンライン協力プレイができるものらしいが、既に私は完全に某15に対する興味を失っており、詳しい情報は何も知らないため、これ以上触れることはやめておこう。
 ――さて、この2つの情報を並べたとき、皆さまはどう思われるだろうか。両方とも人気の高い
(“高かった”)ゲームシリーズという点は共通であるが、かたや久々の大型新作が制作順調で発売へと突き進んでいる姿、かたや失敗作の敗戦処理がグダグダを極めている姿である。そして、いちおう後者のシリーズのファンを名乗っている者としては、この状況が情けなくて仕方がないのだ。何故、こんなことになってしまったのだろうか…。

 そういうわけで。昨年末に書いた通り、私は某15に関してもう何も期待していない
【2016/12/27】のだが、FFシリーズ全体に対する希望まで無くしまったわけではない。では、その観点から考えた時に、今のFFに一番不足しているものは何なのだろうか。それは、スピード感だと思うのである。
 …というのも。今から考えれば恐ろしいことであるが、
かつてのFFは1〜2年という凄まじいペースで発売されていた。例えば、今なお「PS三部作」として親しまれる『7』『9』は、『7』が1997年1月、『8』が1999年2月、『9』が2000年7月と、それぞれ手早く発売されており、内容的にも単体のRPG作品として完成度の高いものとなっている。この頃、売上や人気は最上級のものを記録し、私もここからシリーズに親しみ始めたものだった。
 ――そして、PS2〜PS3時代は、『10』が2001年7月、『12』が2006年3月、『13』が2009年12月などと、
それぞれかなりの期間を開けて発売されてきた。もっとも、それぞれの作品の内容はと言うと、『10』ではキャラクターボイスを取り入れて進化した物語性とその後のターン制RPGの雛形になったバトルシステム、『12』では凄まじい完成度を誇るガンビットに圧倒的なボリューム、『13』ではRPGのお約束をバッサリ捨てて戦闘・シナリオに特化した構築などと、それぞれがその時期時期の制作技術を極限まで活かした非常に挑戦的な作品であった。この頃のFFには、確かにスピード感は無かったが、ゲーム業界において唯一無二の存在感を誇っており、「FFは挑戦し続ける作品」との印象を多くの人に植え付けていたように思う。

 ところが。それから更に時が進み、2010年代になると、スマートフォンの普及などによる娯楽の多様化が進み、ゲーム業界のみにおいても、海外大作タイトルや携帯電話向けオンラインゲームの登場などによって、
今や娯楽すら大量消費をする時代に変わり果てた。そんな時代において、旧来のような“大艦巨砲主義”…つまり「大作なら何年も掛けてじっくり作り込んでも構わない」という考え方は、既に圧倒的な時代遅れとなってしまった。
 …しかしながら、FFの姿勢は「大艦巨砲主義」であり続けた。その結果が、昨年11月に
某15という最悪の形で実ってしまったのである。むしろ、発売ペースが悪ければ、単体の作品としても不出来であり、「大艦巨砲」ですらない。そして、「アップデートロードマップ」などと題して、続々と追加コンテンツを配信していくような喧伝をし、“シーズンパス”という先行チケットで既にお金を取ってしまったため、途中で打ち切ることもできない。購入者の5%しかプレイしていないDLCを今さら作り続けてどうするというのだ。それはまさしく、「敗戦処理」と表現するしかない、最悪の状況となってしまった。
 ――かくして。FFシリーズからは、『7』〜『9』のようにテンポ良く作品を出すスピード感も、または『10』『12』『13』のような独創的な作品を作り出す挑戦心も、
その両方が失われてしまったのである。なお、前者であるスピード感の喪失については、『7』のPS4リメイクについて発表から2年半が経っても未だにまともな続報が無いという点で、今なお進行中である。本当にPS4時代に出す気は有るのだろうか? そもそも『16』は??

 そんな感じで。今のFFからは、シリーズの人気を成り立たせていた2つの要素が両方とも欠落してしまったわけであるが、では今のFFシリーズには何が必要なのだろうか。それは、冒頭にも書いた通り、
スピード感のほうだと思うのである。
 …というのも。例えばPS3時代は、ゲーム全体が様々な業界事情に翻弄された時代であり、『13』もその割を食ってしまったのだが、その状況下でも「FF13」「FF13-2」「ライトニングリターンズ」と、合計3作品が発売されていた。これらは、その発売当時は主に批判的な目で見られたものであったが、いま考えると
限られたリソースを有効活用してそれなりのペースで作品を出し続けるという意味で、現環境に対応したものではなかっただろうか。
 ――というわけで。結論としては、今のFFに必要なのは「スピード感」である。残念ながら、FFが品質面で「世界最高のゲーム」と呼べるクオリティに達することは、もうどう頑張ってもできそうにない。ならば、過去作は使える資源を有効活用して、そして新作は適度な作り込みをしながら情報発信もして、それぞれテンポ良く発売をする。
過去作のリメイクや、失敗作の尻拭いに何年も掛けている場合ではないのだ。そうしているうちに、どんどん人々の関心はFFから離れていってしまうことだろう。私は、もう某15に関しては結構だし、シーズンパスも無駄だったと割り切ったので、適当にスタッフのサイン色紙でも配って終わりにしてくれれば良い。早く、「FF16」の情報を出してくれ。

(2017年10月22日)

登録タグ/ ゲーム一般
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まさしく王道、真の「国民的RPG」に相応しい作品です


 今年7月に発売された
「ドラゴンクエスト11」を、前から少しずつ進めており、先日クリアーしたので、その感想を書いてみたいと思います。
 …まず、「ドラゴンクエスト」シリーズに関しては、ご存じの通りかつてはFFと並んで「国民的RPG」と言われていたタイトルであるが、2004年にPS2で『8』が発売されて以降は、当時のゲーム業界事情に翻弄され、
長らくシリーズの正統続編と言える作品が出てこずにいた。だからこそ、2015年に「ドラクエ11」の情報が公開された際には、完全オフライン・単品完結型の「ドラクエ」の新作がやっと出るということで、ファンは狂喜したのである。
 ――なお、今なお複雑なゲーム業界の事情を反映してか、本作はPS4に加えて、携帯機の3DSでも別バージョンが発売されている。その他、社会に目を向けると、ゲームを取り巻く環境自体が大きく変化しており、SNSやまとめサイトなどはもちろんとして、漫画アプリやソーシャルゲームが次々と登場し、
もはや2017年の現代は娯楽ですら大量消費をする時代に様変わりをした。そういった状況下において、従来型のRPGである「ドラゴンクエスト11」がどのような影響を及ぼせるかということは、ゲーム業界全体の趨勢すら左右しうる。それくらいの存在感があるタイトルなのだ。(関連…【2016/12/19】

 ちなみに、私がこのようにドラクエシリーズに期待を寄せているのには、
国民的RPGであった「ファイナルファンタジー」の最新作がシリーズ最低の駄作【2016/12/27】となったあげく、正統続編の情報はゼロ、しかもたかが「リメイクの」「三部作の」「1作目」ごときに発表から2年半でまともな情報を出せていないという状況に呆れ尽くしているという点もある。大作の堕落は、そのまま「ゲーム」という文化自体の腐敗に繋がるのだ。
 ――しかしながら、私は「ゲーム」というものは、一過性のブームではなく、安定して楽しむに値する文化であると考えている。だからこそ、この「ドラゴンクエスト」が、「ゲームの面白さ」というものを、多くの人に取り戻してくれるのではないかと期待したのだ。大作には、そうやってゲーム業界を導いていける力がある。ドラクエ11をきっかけとして、ゲーム業界全体が活性化するのであれば、そこには単体の作品以上の価値が存在するのである。

力の入ったイベントシーンの数々は本作最大の魅力です


 というわけで。私はPS4版のドラゴンクエスト11をプレイしたのであるが、その感想は
「国民的RPGに相応しいシリーズ最高傑作」というものである。やれ、私のドラクエ歴というと、まともに遊んだのは『8』くらいであり、その『8』に対しても良い評価をしているのだが、今作の出来はその『8』を遥かに凌駕するものと言って良い。もちろん、『8』が駄作という意味ではなく、『11』がそれにも増して素晴らしい作品という意味だ。
 …では、本作の何がそんなに良かったかというと、それは
過去作よりも大幅に強化されたストーリー面である。やれ、ドラクエシリーズと言うと、良くも悪くも簡素な演出が特徴というイメージがあったが、本作ではそれが一転、非常にドラマチックな物語を楽しむことができる。主人公の勇者は、物語冒頭で王国から「悪魔の子」と呼ばれて追われる身となってしまうが、その冒険の中で巡り合う仲間たちは、皆それぞれが確固たる信念を持って勇者に協力をしてくれる。その確かな絆は、「主人公=自分」と感情移入しているプレイヤーにとって、この上なく魅力的に映るのである。この感動は、きっとゲームでしか味わえないものであろう。各キャラクターごとの掘り下げもしっかりしており、描写不足と感じることは一切無い。
 ――また、今回は敵が「王国」ということで、これまでよりも世界観全体が濃密に描写されており、「敵対組織の内情」「勇者を支援する一族」などの世界設定が主人公たちの旅に大きく関わってくる。敵も一枚岩ではなく、途中で離反して勇者側に付く者や、組織としての勝利よりも個人的な利益を追求したために敗れてしまう者がいるなど、単純な悪だけでは無い存在として描かれている。そういったシビアさも、本作のシナリオの魅力であると言えよう。

 その他、物語面以外でも、本作は「国民的RPG」として、
遊びやすさを重視した極めて丁寧な作りが為されているいる。
 …例えば。私は、今回は“自分でゲームを楽しもう”という意志のもと、エンディング後まで全く攻略サイトを見ずに進めていたのであるが、
次の目的地やシナリオの進め方については仲間たちが非常に分かりやすく示してくれるため、RPGにありがちな「次に何をすれば良いか分からなくなって時間を浪費してしまう」ということは一切無かった。また、バトル面での難易度も低めであり、シンボルエンカウント式なので敵との遭遇をストレスに感じることもない。
 ――そして、その他の操作性やシステム等についても、ドラクエらしさを保ちつつ現代風の親切設計が為されており、2017年に発売するゲームとして、スムーズに楽しむことができた。これらは全て、
ユーザー目線での作り込みの産物というしか無いのである。

 また、グラフィック表現についても、メインキャラクターは『8』と同じくアニメ風タッチで描かれているが、背景グラフィックや光・水の表現などは非常に美しく、
PS4の大作として遜色の無いレベルに達している。流行っているからと言って下手にオープンワールドを採用せず、伝統的なエリア性を採用したのも好印象で、快適さとグラフィックの両立を高いレベルで実現することに成功している。
 …また、進化したグラフィックを用いた遊び要素も数多く、例えば「さそうおどり」を喰らった際の味方側のダンスなどは、全キャラクターごとに個性的なものが用意されており、単に小ネタと言えない面白さを誇っている。また、ゾーン状態での連携技などは、真面目なものから笑ってしまうようなものまで全て専用モーションが用意されており、使う機会が少ないのがもったいないくらいである。
 ――その他にも、シナリオの要所要所で挿入されるムービーは、FFシリーズ本編にも匹敵する美しさを誇っており、物語を大きく盛り上げてくれる。やれ、世間では「グラフィックとゲーム性は関係ない」などと言われることも多いが、そんなことはとんでもない。ドラクエ11は、
PS4の性能を活かして進化したグラフィックにより、大幅にゲーム性が上がっているのである。

 その他、本作においては、
近年のゲームでは常識的になっているアップデートやDLCが一切存在しないという点も大きい。目立ったバグやバランス崩壊要素などは存在せず、サブクエストも最初から充実していて、シナリオもディスクを買うだけで発売日から全て楽しむことができる。
 …やれ、近年のゲームでは、未完成品を発売して“
当て布パッチ”で修正・追加していくことを恥じるどころか、むしろ一連の流れをユーザー目線と勘違いしている作品が極めて多いため、このオフラインで全てを完成させる姿勢はとてつもなく歓迎されるべきことである。そもそも、パッケージのゲームが更新頻度や内容を売りにしたところで、元からそれが専門のオンラインゲームに勝てるわけがないうえに、ライトユーザーは完全オフラインでゲーム機を運用していることも多く、冒頭に書いた「娯楽の大量消費化」が進んでいる現代においては、ソーシャルゲームなどとの差別化をすることもできない。パッケージのゲームはディスクのみで完結するようにするべきであろう。そう作るのが当然である。
 ――そんなわけで、本作は最初から全部入りで制作されているのだが、そのあまりのクオリティの高さから、
「有料でも良いから追加コンテンツを出してくれ」という声は多い。私もその中の一人である。これがユーザーから望まれるDLCの形であり、ゲーム制作はかくあるべきというものだろう。

今回はただでさえレベルがすぐ上がるうえメタル系も楽に狩れます。ヌルゲー化に注意


 ちなみに不満点としては、最大のものとして
エンディング後のシナリオが今ひとつというものがある。
 …やれ、少々ネタバレとなるが、本作では『8』と同じく
二部構成+エンディング後というシナリオ構築になっているのだが、その「+α」の部分も非常にボリューミーであり、実質的には三部構成に近い。が、その“第3部”は序盤でピークを迎えた後に盛り下がってしまい、真のラスボスを倒す頃には物語の熱が冷めてしまっていたのである。第3部は、世界設定の核心に迫る内容がメインとなっているのだが、個人的には小難しい世界観の話を掘り下げられるよりも、勇者たちの等身大の戦いの物語として完結をさせて欲しかった。「神」を名乗るものが人間を選んで使命を与え、世界の平和を導いていく…そういうシナリオは、少し前にどこかで凄くたくさん見た気がするのである。FFでやれ。
 ――実際、ネット上では、この第3部に関しては賛否両論となっており、
全く存在自体を認めないという人まで出て来る始末である。まあ、私はそこまでは行かないのだが、「これまで戦ってきたシナリオを帳消しにするような物語展開」「唐突に出てきた神々に翻弄される勇者たち」「ラスボス撃破後に更に物語を帳消しにしようとする、ある人物の行動」など腑に落ちない点は多く、完全クリア後に何ともいえない気持ちが残ってしまった。第1部から第2部のシナリオ展開に関しては、全く文句が無いのだが…。

 また、グラフィック表現については非常に秀逸なのであるが、その反面BGMに関しては
微妙と言わざるを得ない状況となっている。
 …内容を説明すると、今回も良い曲自体は存在し、例えば生命の樹で流れるベロニカ姉妹のテーマなどは本作屈指の名曲と言って良いのであるが、何故かゲーム内に収録されている全楽曲のうち
半分ほどが過去作のアレンジ曲となっており、全編を通してとにかく過去作のBGMが多く流れる。これは、本作の物語が歴代シリーズの世界観に密接に関わっているというという面もあるのだが、シナリオ上の必然性があるわけでもない純粋な使いまわしである場面も多い。解釈の違いはあるだろうが、私はファンサービスの名を借りた手抜きとしか感じることができなかった。一つ例を挙げると、本作では終盤のとあるタイミングでフィールド曲が過去作のBGMに変化するのであるが、本当に音楽が変わるべきなのは第2部の冒頭だし、そこでこそ完全新曲を用意するべきだった。そうすれば、FF6のようなドラマチックなBGM演出ができたと思うのだが…。
 ――やれ、これに関しては、もう作曲家のすぎやまこういち氏が高齢で全曲作曲は苦しいということなのかもしれないが、
厳しいことを言ってしまえばユーザーには関係の無い話であるし、別に私は氏でなければドラクエでないとは思わないので、今から複数の作曲家を立てておくなどの対策を用意するべきだったと思うのだ。これらの点については、音楽のみに関しては完璧に世代交代に成功しているFFを参考にするべきであろう。

 その他、バトル面においては、
親切設計が行き過ぎて半ばヌルゲーと化しており、もう少しでゲーム性が皆無というレベルにまで達するところだった。
 …具体的には、
本作ではレベルが上がるごとにMPが全回復するため、雑魚戦は「ガンガンいこうぜ」に設定してAI任せにしているだけで勝ててしまうし、普通に進めていればMPが枯渇する前にレベルが上がってくれるため、シナリオ進行中は全くMPを気にする必要が無い。ほとんどのダンジョンは一発クリアが出来てしまうし、ボスでさえ回復呪文を連打しながら「バイキルト」「ルカニ」(FF13でいうブレイブとデプロテ)を掛けて強力な技を放っているだけで大半が轟沈していく。これはレベルを上げまくってのゴリ押しプレイではない。むしろ、敵は初見のもの以外は避けることが多かったくらいである。
 ――やれ、この印象が覆されたのは、第3部ラスボスおよび裏ダンジョン最深部という段階であり、そこだけは意識して能力や戦法を工夫しないと苦しいバランスになっていた。
逆に言えば、裏ボスクラスにならなければ、本作のバトルは一切障害に感じないのである。いくらライトユーザー向けとはいえ、これはさすがにやりすぎであろう。本作はストーリー主導なのでそこまで気にならなかったが、もしバトル主導でこれだったら凄まじいことになっていた…。

オープニングムービーの内容が少しずつ回収されていくのも良かった


 そんな感じで。不満点を多く挙げてしまったが、総合すると「ドラゴンクエスト11」は、遊びやすく高クオリティでまとまっている作品である。特に本作で目立つのが
作り込みの深さであり、PS4で発売する大作として、そして2017年の現代における国民的RPGとして、相応しい作品に出来上がっている。ドラマチックなストーリー展開は、まさしく「王道」というものであり、過去作との関連も考えて、「真の勇者の物語」と称するに相応しいであろう。もともとドラクエシリーズが好きな人にはもちろん、ゲーム愛好家の皆さまに関しては、是非ともプレイしてほしい作品だ。
 …ちなみに、エンディングのスタッフロールでは、
まるでシリーズがこれで終わるかのような演出が為されていた。同じような映像は「ライトニングリターンズ・ファイナルファンタジー13」でも見たのだが、FF13シリーズのみを完結させていたあちらとは異なり、こちらはドラクエシリーズ全体を終わりにしてしまうかのような勢いである。恐らく制作側も、今作は久しぶりの正統続編ということであえて過去作を強く意識して作ったが、次回以降の展開については、どうするべきか頭を悩ませているということなのかもしれない。
 ――何はともあれ。冒頭にも書いたように、本作は作品単体としての出来はもちろんとして、それ以外にも現代社会で「ゲームソフト」がどれほどの影響力を及ぼせるかという点も注目されていた。その結果としては、
「国民的RPG」の新たな姿を示すことができ、業界全体に良いイメージを与えられたように思う。この、娯楽が激流のように氾濫し、国内ゲーム産業の著しい劣化が嘆かれる現代において、このような骨太な作品が発売されたことは、まさしく賞賛に値する。かつてゲームを楽しんだ多くの人が、「ドラゴンクエスト11」をきっかけに、この世界に戻ってきてほしいものなのだ。

(2017年10月22日)

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