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ジャンクションなし・1ディスク1コマンド

 



【      ?      】


 第6話である。まず、前回日誌に
があったので、そこからお詫びをしたい。
 …というのも、前回日誌で、ラグナ編1について、「キロス=ゼル、ウォード=セルフィで固定」と書いたが、
誤りであり、実際には、ラグナ=スコールは固定だが、それ以外だと、パーティの並びで「上側になっているキャラがキロスに」「下側のキャラがウォードに」、それぞれジャンクションされる。初期配置は、上からゼル・スコール・セルフィとなっていたが、このゼルとセルフィの並び順を入れ替えることで、キロスの中の人をゼルではなくセルフィにすることが可能なのだ。そうすることで、ナムタル=ウトク戦において、セルフィのHPを満タンから減った状態にでき(初期レベルなら438/482)、ほんの僅かだけだが、HPを削る手間を減らせる。

 ちなみに、誤りに気付いたのは、
【FF大辞典の記事】である。FF関連に対する調べごとの基本であり、これを調べないのは油断をしていた。
 …しかし、FF大辞典は、娯楽・読み物といった要素の強いページであって、攻略サイトではない。ラグナ編についても、「ラグナ」「エルオーネ」「ジャンクションマシーンエルオーネ」など、どこを調べれば載っているか、全く分からないというものだ。ちなみに上記のリンクは、
「設定/【ジャンクション】」というページである。エルオーネが使う接続能力であって、召喚獣を装備するシステムではない。「ラグナ編の対応キャラを変えられる」というマニアックな情報が、そんなところに書かれていたのだ。まあ、このサイトが言えたことではないが、有益な情報を記すことは当然として、“それを探す索引”についても、よく整理しておかなければならない。このインターネット時代、無益な情報ばかりが拡散し、オタク知識など瞬時に散逸してしまう。
 ――そして、ならばと
ややこしい情報を更に追加していくのだが、同ページには「魔法を捨てようとするとキャラを確認できる」とあるが、私の使っているリマスター版では、「キロス」としか表示されなかった。よって誤りか、またはバージョンによって動作が異なるようだ。アルティマニアにも、スコール編のキャラを確認できるとスクリーンショット付きで書かれているので(初版18刷 P.344 シークレット76)、リマスター版で変更されたのかもしれない。

 そして。完全に余談なのだが、このラグナ編は
(ん? ……ついてる?)というセリフで始まる。これは、セルフィの言葉とされており、“取り憑いている”でも、黒くなれで暗転していた“電気が点いている”でもなく、女性には無いはずの例のアレが自分に付いている、ということのようだ 。出典はアルティマニアということで、確かに私も読んだ記憶があるのだが、どこに書いてあるか見付けるのに苦労した。P.27の、ウォードのキャラクターページである。
 …だが、これについて、セルフィのジャンクション先をキロスに切り替えても、セリフは変化しない。よって、セルフィに付いているブツを、
ウォードからキロスの物に変更することが可能だ。何かと下半身ばかり話題になる娘だな!!!

この発言の前のセリフは【こちら】


 では、物語の続きを書いていこう。「学園東駅」の森に入り、
ラグナ編2:セントラ発掘現場を始めるとこからである。ちなみに、オーディン・トンベリキング・進行不能バグで有名な「セントラ遺跡」と、この「セントラ発掘現場」(=後のルナティックパンドラ)は全くの別概念であり、同地が犬も歩けば棒に当たるというレベルで遺跡が存在するということが分かる。
 …そして、ここで注目すべきは、
リノアの粘着だ。サイファーがデリング大統領を襲撃したことで、ガーデンに報復がなされるのではないかと不安がるゼルに対し、スコールは「報復する可能性がある」「敵側の戦力にも依る(ガーデンが負けるかもしれない)と、わざわざ更に不安になることを言う。それに対してリノアが、「冷静な判断で仲間の希望を否定して楽しい?」うざ絡みをするというものである。
 ――さて、これについては、まずスコールについては、
もっと希望の持てるようなことを言ってやれよと思う。確かに、知らない・分からないことは多いだろうが、だったらだったで、仲間なのだから、もっと優しいことを言うべきだと思う。一方で、それに対して、わざわざ皮肉たっぷりの絡み方をしてくるリノアも大概である。つまり、どっちもどっちなのだ。FF8の前半パートは、このような「未熟さから来るぶつかり合い」が、物語の主題となっている。そこから、どのように彼らが変化していくかが、大きな見どころになっていると言えるだろう。ちなみに、これらのセリフに対してのアンサーシーンと言えるのが、DISC2:ガーデン対決の終盤の、スコールの演説だったりする。

 ちなみに。ここでのラグナ編だが、
実はスキップできるらしい。いつものShelfall氏によって、「移動しながら△ボタンを連打することで、森にめり込みつつイベント発生前にメニューを開ける。そのデーターをロードしたあとも、同様のボタン連打で少しずつ進み、森を抜ければ、そのままガルバディアガーデンに入れて、物語が進む」という発見がされたのだ【ニコニコ】。新しい技ながら、どことなく懐かしさに溢れたバグである。
 …さて、この技については、
連射機を使っても1時間近くが掛かるほどに大変であり、通常コントローラーなら更に大変だと思われる(私は、数回やったが、最初のめり込みすらできなかった)。そして、この「ラグナ編2:セントラ発掘現場」については、僅かな経験値が入る以外に、戦闘面の難関があるというわけでもない。むしろ、キスティスの「デジョネーター」取得や、のちのルナティックパンドラでの入手品など、多くの要素を取り逃がしてしまう。もちろん、「ウォードの負傷」や、「ラグナたちの除隊」といった物語要素を無かったことにできるわけでもない…(そもそも、それらを取り消せないかと試行錯誤した結果、このラグナ編が見せられているのだと思うが)
 ――というわけで、やるならば、「バトルを3回減らせる」という戦闘回数制限プレイか、「ブレイク」の使えないジャンクションなしプレイなどでどうしても獲得経験値を削りたい場合か、はたまた
バグ自体を楽しむプレイということになるだろう。うむ、やり込みとはそういうものだ。

強制バックアタックなのは、後ろの兵士から先に襲ってきているという演出だと思う


 それでは、実際にラグナ編2へと入っていこう。ここでは、「スコール=ラグナ」「キスティス=ウォード」「キロス=セルフィ」というジャンクションで固定となる。リノアとゼルはお留守番で、キスティスは初のラグナ編、セルフィは今回はキロスで決まりだ。メンバー選定はエルオーネの気分次第のようだが、スコール=ラグナは確定なのと、
実はリノアは一度も選ばれていない(任意選択ができる場面でですらリノアは離脱中)ため、恐らく「エルオーネが会ったことのある人間同士でしか接続できない」などといった条件があるのだろう。それだとウォードは? と思ったが、DISC3のラグナ編(フリーズバグが起こるほう)で対面しているので、大丈夫だ。
 …そして。この発掘現場では、最初に
「エスタ兵×1(強制バックアタック)」「エスタ兵×3」という戦闘が存在する。石化が有効であり、通常プレイならば「ブレイク」を用意しておくことで経験値0で突破可能だが、残念ながらジャンクションなしプレイでは経験値を獲得せざるを得ない。全員初期レベルを前提とした場合、敵が低レベル側のLv6となった場合の1体あたりのEXPは「73」であるため、1戦目は73、2戦目は219というのが、最低の経験値になる。
 ――というわけで。敵が低レベル側になるか高レベル側になるかはランダムだが、総合的な確率としても1/16と、そこまでではない。しかしながら、ラグナ編に入るまでにそれなりの長さのイベントがあり、しかも1人のみを生かしてトドメを刺したい
(FF8では、割り算をせず「生存者の全員が同じ経験値を獲得する」という方式)という状況で、ラグナ編に入った時点で全員のHPが全回復してしまい、戦闘開始までにセーブポイントやHP調整ができる地点も存在しない。かくして、自殺のための手間まで掛かるという始末なため、最低経験値を目指すのには、ちょっと手間が掛かる。

 ちなみに、経験値を獲得させるのは、ウォード
キスティスだ。キスティスは、攻撃・補助・回復をハイレベルでこなすFF8界の△なので、そのLvUPは、むしろ戦いやすさが増えるくらいだ。まあ、今回は、ラスボスの例のアレを防ぐために例のアレが使えるため、Lv100を目指すつもりはない。それでも、道中での稼ぎなどで経験値が出てくる際は、キスティスに背負わせていくことになるだろう。つまり、無理して、ここで最低経験値を目指す必要は無い。
 ――つまり、実際のプレイでどうしたかというと、
もちろん4体とも最低経験値の292を目指していったのだ。もはや、そういう一発ネタである。ちなみに、バトルとしては、「たたかう」だけで問題ない。直前のイベントで挟み撃ちになっていることに対応し、1戦目は強制バックアタックで始まるが、もはや全く気にする必要はなく、ラグナとキロスを戦闘不能にすることだけが面倒というバトルであった。

これはエスタで流行りのお笑いコンビ「デジョネーター」、相方を消してしまう芸が特徴


 開幕のエスタ兵を倒した後は、ラグナたちでセントラ発掘現場を探索していく。ここは、ご存じの通り、クリアするだけならさっさと抜ければ良いのだが、数々の仕掛けを調べることで「@このラグナ編ラストでの戦闘回数が減る」「A後のルナティックパンドラでアイテムが取れる」というメリットが得られる。
 …というわけで、本プレイでは、
もちろん全回収を狙っていく。行うのは、「古い鍵を2つ拾う(落とすが問題なし)」「回り込みつつ、3つの扉を全て調べる」「ダイナマイトなどにより、3つの岩を全て動かす」だ。バトルや育成における利点もあるが、どちらかというと、ラグナたちのおバカな会話が聞けるというのが一番の魅力な気がする。
 ――ちなみに、ここでの仕掛けを動作させることで、DISC3のルナティックパンドラ
(中盤のエスタ上空、およびラストの侵入時)にてアイテムが入手できるようになるが、その中のトップレアは、もちろん「高出力発生装置」だ。キスティスが、青魔法の「レイ・ボム」を覚えられるアイテムであり、X-ATM092の必殺技でもある。ここでの入手を逃すと、ポケステか、またはブリッツ(セントラに出現する、雷をまとった工場のおっさんみたいな敵)の高レベル版に「ぶんどる」を仕掛けて最レア枠を引かねばならず(「レアアイテム」のアビリティを装備していると絶対に分捕れなくなる)、取得難易度が高い。「ショックウェーブパルサー」に次ぐレア青魔法と言える。しかし、実用的な攻略で語られることが皆無なことから分かるように、威力はお察しであり、コレクション向けと言えるだろう。何はともあれ、今回プレイでは、こういうマイナー青魔法にも、前向きな出番を与えていきたいところである。

 そして。ジャンクションなしプレイにおいて、ここでの必須イベントとして知られているのが、
「ゲスパー」を撃破してアイテム「ブラックホール」を入手し、青魔法「デジョネーター」を習得することだ。
 …まず、「デジョネーター」については、
必中の吹き飛ばし技であり、敵1体を必ず消滅させられる。スロットで引くことが必要な「レビテガ」や、耐性に左右される「ST攻撃Jのデス」などと異なり、必ず相手を消滅させられるため、雑魚戦における最強特技と言って良い。一応、耐性持ちも居るにはいるが、実用上の問題となるのは「トンベリ」のみである。なお、細かく調べてみると、他に「グラッド」や、「バイセージ・ゴーマニ・ドロマニ」、そして「サボテンダー」が居る。訓練施設に歩いている弱い植物モンスターに無効なのは完全に意味不明だが、バイセージたちはディグダ・ダグドリオと同じで下が見えてしまうといけないからだろう。サボテンダーは、そもそもHPが低いので、普通に倒せば良い。ちなみに、吹き飛ばし耐性が付けられた理由ついて、トンベリだけなら、キング出現のためのバトルを簡略化させないバランス調整かと思ったが、サボテンダーも無効ということなら、“FFシリーズのマスコット的キャラ”のイメージを維持するためかもしれない。キスティスのイメージは維持できなかったのかな?
 ――というわけで。その他の、ルブルムドラゴン、アルケオダイノス、モルボル、メルトドラゴン、エルノーイルといった並み居る強敵たちは、
全て一撃必殺が可能だ。ピンチ度による性能変化もなく、出せば勝ちである。初代プレイステーション作品ということで、全般的に敵の数が少なめというのも追い風だ。よって、通常プレイでですら、「さきがけ」などと組み合わせて、使っていく価値がある。天国・地獄に近い島ですら、キスティスが先手を取れれば終了なのだ。さらに、ボス相手でも、DISC2で戦う「オイルシッパー」に有効である。普通に戦うと何気に強いらしいが、デジョネーターを覚えていれば、キスティスが2回行動できれば勝てるのだ。
 そんな感じで、「こまで便利な即死技は珍しいという感じで、バランス崩壊技の気もするが、唯一にして最大の、FF8ならではのデメリットが、
倒した敵から経験値を獲得してしまうことだ。これが非常に残念なのだが、まあさすがに経験値無効まであったら便利すぎであるし、“レベルを100にしたい場合に使える”という利点ともなりうる。また、ジャンクションなしプレイでの難点として、ゲスパーを経験値ゼロで倒す方法が無いため、早期取得にも追加の経験値を要求される。しかし、それに対してのメリットがあまりに大きすぎるため、やはりここでデジョネーターを獲得していくべきであろう。

 さて。ゲスパーについては、“セーブポイントから左手前に進んだマップ”で、よく1体で出現するので、ここで戦うのが良いだろう。ゲスパーは、
欠陥兵器ということらしく、「自分自身を除いて、敵味方に関係なく行動してしまう」というデメリットを持っており、敵2体以上で戦うと、その愉快な性質を余すことなく味わえる。ただ、今回プレイで経験値獲得を許可すると言っても、やはり無駄なレベルアップをしたいわけではない。ゲスパーが敵軍を叩いてHPが減っても、その分の経験値はこちらに飛んできてしまうので、戦う時は1体のみが鉄則だ。なお、打撃以外にも、プロテスをこちらに掛けてくれたり、サイレスを使ってピンチ度を上げてくれたり、という利敵行動を行ったりもする(サイレスは普通の行動か…)。沈黙するウォードは、この先に待ち受ける運命を象徴している(象徴していない)
 …ちなみに、バトル自体は、例によって経験値をキスティス=ウォードに背負わせていく。
DISC1でのラグナ編はこれで終わりなので、特殊技の「マッシヴアンカー」はここで使うことにした。物理攻撃で約500ダメージと、異様な高性能である。モーションも早く、消費物も存在しない。すぐ9999の壁達してしまうことは残念だが、もしウォードが現代編でも使えれば、初手マッシヴアンカー作戦が大流行したことだろう。
 ――そして。ゲスパーの撃破により、青魔法アイテムの「ブラックホール」が手に入る。なお、入手率は100%ではなく、
半分程度の確率だ。敵が低レベル側で低経験値のパターンを引くことを含めて、何度か試行錯誤が必要となるだろう。なお、これにより、127の経験値が手に入り、ウォード(キスティス)がLv89となってしまった。ついに全員初期レベルが崩れてしまったが、まあ、キスティスのレベルは、少し高いくらいのほうが、むしろ楽になるというものだ。この後、DISC1終了前に行う稼ぎも含め、必ずしも初期レベルにはこだわらずに、メリハリを付けた戦闘で、しっかり戦力を強化していきたい。

G.F.を盾にするのは行けるかなと思い、実際に行けたのだが、もちろん物語はそのまま


 そして。セーブポイントの先に進むと、ラグナ編2の最後の戦闘が訪れる。全ての仕掛けを動作させているので、敵はエスタ兵(ターミネーター)が2体のみだ。なお、戦闘回数が増える場合は、「エスタ兵」と「エスタ兵+ターミネーター」が交互に現れる
(最大4回。減る場合は後ろから)。ラスト1戦も含めて、“この連戦でのターミネーター入りのパーティ”は、ボス扱いということらしく、経験値が0になる。
 ――そして、最後のターミネーターのうち、後に倒したほうは、死に際に
「ソウルクラッシュ」という技を使い、キロスとウォードのHPを1にしてくる。これは、「キロスとウォードが瀕死の重傷を負った」という物語上の演出であり、特にウォードは、これで喉をやられて、以降、喋れなくなる。しかしながら、私としては、初プレイ時はもちろん、今としても、違和感のある演出だ。だって、HP1って、別に瀕死でも何でも無いじゃん。なんなら戦闘不能でも元気に走り回っているくらいである。というわけで、何でも深読みするこの日誌としては珍しく、ここでの演出はちょっと失敗かな…と思っているものだ。

 ところで。ここでのよく知られた
ガバ点として、キロスとウォードがあらかじめ戦闘不能であると、「ソウルクラッシュ」はスキップされる。その場合でも、もちろんストーリー展開は変わらないため、ただでさえ意味不明だった演出が完全に理解不可能となり、戦闘終了後に、これまで元気に走り回っていたキロスとウォードが、勝手に重傷を負っている設定になる。また、ラグナの生存状況は問われていないため、仮にラグナがHP0であると、“HP0のラグナが、HP1のキロスとウォードを励ます”という奇妙なシーンになってしまう。
 …と、
ここまではアルティマニアに書かれているので、何とかして歴史を修正できないかと、いろいろ試してみたのだ。


「ブレイク」でキロスとウォードを石化させる:ソウルクラッシュは発動するが、ダメージ0となる。
・ターミネーターへ「ブレイク」を使ってみる:一応、基本命中率「1」で効くらしいが、雑魚敵版と含めて、合計700回使っても石化しなかった。
小数点以下の確率とか、そういう感じか?
・リマスター版の戦闘補助機能を使う:「戦闘不能にならないダメージが即座に帳消し」となるため、キロス・ウォードのHPが減っていない
ように見える。
・実は「ソウルクラッシュ」の発動条件はHP10%以上:キウ
(略)のHPが「2以上、10%未満」であれば、そのキャラにソウルクラッシュは来ず、両者ともその範囲内なら技自体が使われなくないまま、喰らったときより高HPを維持できる。
・G.F.を盾にする:召喚獣が「キロスとウォードのHPが1になるようなダメージ」を
肩代わりする。この攻撃でG.F.のHP0となっても、超過ダメージが人間キャラに背負わされることはない。
・プロテス、シェル、ゾンビ状態でダメージを半減を試みる:
どれを使ってもダメージを軽減できず、HPが1になってしまう。



 とまあ、こんな感じで。いろいろなパターンがあるが、キロスやウォードへの「ソウルクラッシュ」発動は、避けられる場合もあることが分かった。しかし、当然のことながら、
2人が重傷を負うというストーリー展開は、全く変化しない。後にエルオーネも言っているが、どうあがいても、歴史は変えられないということである。
 ――何はともあれ、戦闘面では、エスタ兵(ターミネーター)は、通常版より少し強化されているという程度で、
所詮はG.F.も装備していない雑魚である。前述の通り、DISC1のラグナ編はこれで終わりなので、今度は、特殊技として、ラグナの「デスペラード」を使っていくことにした。Desperadoで“ならず者”という程度の意味であり、FFシリーズでは、13のサッズ△など、銃を乱射する攻撃に使われたり、または「デスペル」と響きが似ているため、FF10ではそれに関連する技として使われていたりもする。FF8版は、ラグナが謎空間からロープでぶら下がって敵を銃撃し、最後に手榴弾で吹き飛ばすという技だ。威力はそれなりであり、モーションも長いこともあって、あまり積極的に使いたい技ではないが、ラグナはあくまで一般人なので、現実世界の武器を採用せざるを得ない。なお、本バトルでは、エスタ兵(ターミネータ)を一撃必殺できるので、威力面に問題ない。

DISC3のリノアキャッチが今から恐ろしい…


 そして。
不要な掘り下げとして、ラグナたちが飛び降りた高さを考えてみたい。このラグナ編2のラストシーンでは、瀕死のキロスとウォードをラグナが助け…というか海に投げ込み、そして3人で脱出するというシーンが描かれる。虫の息というキロスとウォードについても、「ザブーン!」という効果音が鳴っているため、水の中に投げ込まれたようだが、よくもまあ生き残れたというものだ。

 しかし、
この高さの描写が、おかしいのだ。海(池?)までの高さは、見た目からすると、ざっくり20〜30mくらいに思える。ご存じ、ある程度の高さ・速度を超えて激突した場合、接触先が地面か水面かはほとんど関係なく、致命的な結果となる。ましてや、3人中2名が瀕死の重傷を負っているのだから、命が有ったのは、本当に主人公補正としか言いようがない。
 …と思ったら、ラグナたちが落下してから「ザブーン」という音が聞こえるまで、
なんと1秒ほどしか経っていない。コマ送りで詳しく調べてみたが、落ちるモーションから音の発生まで 33フレーム=1.1秒であった(キロス・ウォード・ラグナでほぼ変わらず)。この値は、「着水してから音が鳴るまでやや遅れる」「実際に音が(カメラに?)届くまで時間が掛かる」という2重のハンデを考慮していない。FF8世界の重力は、まあ、さすがに我々の住んでいる地球と同じと考えて良いであろうから、その場合、ラグナたちが経っていた崖から水面まで、僅か6mしか無いことになる。動くのも苦しいキロスとウォードはどちらにしろキツそうだが、若い健常者のラグナなら、何とか生き残れそうである。

 さらに、
眼下の船のサイズについても触れてみたい。キロスは、息も絶え絶えになりながら、「あれは船でなくボートだ」とツッコミを入れている。人生最後になるかもしれないツッコミがそんなことで良いのかという感じだが、それはそうと、スクリーンショットから、ラグナたちの身長と船のサイズを比較してみた。
 …さて、FF8キャラの身長は、プロフィールとして1cm単位で公開されており、例えばラグナなら181cmだ。そして、このMAPのカメラが、どれくらいの高さから見下ろしているかという感じだが、近すぎず遠すぎずという感じなので、ビル1階分・3mということにしよう。すると、ラグナたちが倒れている地面と、水面とでは、
1:3の相似形が成り立つ。よって、ボートの長さは、181 × 3 ×(256/322) = 432cmだ。これがどれくらいかというと、陸上自衛隊が使っている「渡河ボート」という装備品が、長さ4300mmなので、まさにこれと同じだ。エンジンのある/なしにも依るが、小さな水たまりを渡るのですら、ヘトヘトになるような小舟である。こんなので大陸を横断して逃げ出すのは、100%無理だ。水や燃料が足りないし、キロスとウォードを寝かせるスペースすらなく、ちょっとの波で転覆してしまう。
 ――というわけで。さすがにこの結果はあんまりだと思ったので、
もう少し大きめの船にして、高さのほうを修正してみよう。船体の大きさに関するスケール感は、私はあまり分からないのだが、仮に20m=2000cmとする。そして、水面までの高さをx mとしよう。センチとメートルが混ざっているが、割合なので問題ない。計算式としては、181 × ( [3+x] / 3) × (256 / 322) = 2000 であり、これを解いて、高さx = 38.7mとなる。「ざっくり20〜30mくらい」というスケール感と、大きくは矛盾しないため、悪くない計算結果と言えそうだ。よって、あとは1.1秒で着水したという事実だけを何とかすれば良い。これは簡単に解決でき、ラグナが、キロスとウォードを、下向きに29.8 m/s ほど=107 km/h で投げれば良い。この場合、水面にぶつかったときの速度は40.6 m/sであり、これを“初速ゼロの自由落下における高さ”に換算すると、だいたい84.1mからの落下に相当する。やべえな。トドメ刺しに行ってるだろ。

 というわけで、高さを正しくすると船が小さすぎてガルバディアまで帰れず、逆に船を大きくすると落下時の衝撃が絶望的となってしまう。かくして、ラグナたちはガルバディア
(デリングシティ)へは帰れず、それよりはいくらか近いウィンヒルに流れ着くことになったのだ。そうか、綺麗に脱出してしまっては、物語が進まないのだ。なるほど、これほどメチャクチャな逃避行も、ちゃんと意味があったということですね!!

みんな(何この人、急に怒り出した…こわ)


 とまあ、そんな感じで。FF8に関係あるんだか無いんだか、という謎考察を行いつつ、話はガルバディアガーデンへと進む。物語的には、SeeDたちの作戦が「魔女の暗殺」となり、そして、6人目の仲間としてアーヴァインが加入をする、というパートだ。
 …さて、ここでの注目ポイントは、まずは
「俺は過去形にはならないからな!」突然発狂するスコールである。ティンバーで捕らえられたサイファーに「刑が執行された」と聞いて、「悪い奴じゃなかった」「SeeDにならせてあげたかった」「カタキを取りたい」などと口々に話す一行に対し、スコールが自分と重ねて、“俺はこんな扱いになりたくない!”と怒り出すというものだ。
 ――ところで。理由を列挙してみると、別にスコールが不快に思った感情自体は、おかしいものではない。変なのは、
前後のシーンとの繋がりだ。この時点でのスコールは、クール…というか、無愛想・無関心を貫いている。本当はツッコミとカードゲームが好きなおもしれー男とか言ってはいけない。そんなスコールが、いきなり熱く叫んで部屋を飛び出すのだから、他の仲間としては、困惑以外の感情は無いだろう。なお、その後、スコールの豹変については特に触れられず、学長ドドンナから指令を受ける際には、クールなSeeDへと戻っている。まあ私も、いきなり目の前の人が発狂しだしたら、少し考えて、そして何も無かったことにしたいだろうから、気持ちは分かる。
 ちなみに、この「過去形」という表現は、後に一回だけに拾われている。リノアが、ハグハグとか
ほざく例のシーンのすぐ後に、「過去形には……されたくない?」と、スコールに話しかけているのだ。「壁でも話してろよ」と同じく、スタッフの中でも印象に残るセリフであったのだろう。

 そして。ガルバディアガーデンの生徒たちは、おおらかなバラムと異なり、「体育会系」「軍隊」といったイメージだが、まあ
所詮はFF8世界の住人ということで、多数の愉快ポイントが存在する。
 …まず、攻略上の重要ポイントでもあるのだが、
カードだ。ホールから画面で右側へ進み、スケートリンクの向かい側にある教室では、3人の生徒がカードゲームについて話している。その中には、「キャラクターカード」など、メタ的なセリフも存在するのだが(なお、「2番目に強いのはボスモンスターカード」というセリフは間違っており、セリフ内でG.F.カードと混同している)、その中の女子生徒は、DISC1で唯一、Lv6のカードを使うということで知られている。「いい年してカードもないよね」と口では言っているが、実はDISC1最強の決闘者なのだ。Lv6のボスカードは「8」の数値を持っているため、これまで使ってきたキスティスモルボル作戦が通用せず、厄介な対戦相手となる。
 ――ちなみに、そのLv6ボスカードからは、カード変化や精製を通して、色々な物を作成可能だ。注目どころは、
「コキュートス:ホーリーストーン10個」であり、セイレーンの生命魔法精製で「ホーリー」を作成可能だ。また、シュミ族(ノーグ):5枚で勝負師の魂」は、なんだこのアイテムと思うかもしれないが、コマンドアビリティの「カード」をG.F.に覚えさせられる。経験値入手を抑えたいプレイにおいて、これまで1人だったところを、最大3人で「カード」を使えるようになるため、効率的なプレイのために一考する価値があるだろう。
 なお、ボスカードについては、ここが最速というわけではなく、雑魚敵をコマンドアビリティ「カード」で倒すことにより、1/16の確率でレア枠のボスカードに変化することもある。だがやはり、
大量入手なら、対戦で奪うのが良い。するとルールが気になるところだが、本プレイのようにドールを経由していたところで、「ルールを混ぜよう」と提案されてもしつこく断っていれば、やがてその発言が無くなる。また、カードクイーンをドールから“ガルバディア”に移動させていれば、デリングシティで出会うことができ、そこでトレードルールを変えたり、「オープン(手札公開)を適用することも可能だ。ショートヘアーでツンデレ(死語)な彼女も、DISC1終了までずっと遊んでくれるため、ざっくりとボスカードを巻き上げておこう。

FF8楽しい!


 そして。向かい側のスケートリンクでは、女子2名が滑っている。魔法がある世界なので、季節関係なく、氷を維持することが可能なのだろう。練習中ということで、リンクには入れないが、あぁ〜まぶしい太もも^^、と眺めていると、
たまに激突したりもする。しかし何事も無かったかのように滑り続ける。抜群のバランス感覚、ガルバディア魂である。
 …さらに、私は初めて知ったのだが、このマップで、リンクに入らず左側へと移動していくと、部室が有り、中に
トラビアから来た転校生が居る(標準語)。この生徒は、カードゲームで「ランダムハンド」「プラス」という害悪ルールを使用してくるのだが、これをドールに持ち込んで、同地のランダムハンドを消すことも可能だ。さらに、この学生は、「モンスター軍団で結成されたホッケーチーム」と対戦するらしく、「死人が出るほどの強烈な攻撃をしてくる」と恐れている。後のスラッパーの存在や、トラビアからの転校生=ガーデン間での人事交流がセルフィだけではない、と知らせてくれる存在であり、何気に重要なキャラクターだ。なお、運動部の部室であるが、最強武器を作るための素材が隠されていたりはしない(53位)

 また、スケートリンクが存在するからか、ガルバディアガーデンの各所は、滑りが良くなっているらしく、
様々な怪奇現象が発生する。まず、くだんのスケート場の前の扉では、車椅子の生徒と女子生徒が話をしており、車椅子のほうに話しかけると、「(ゲーム上の目的地である)応接室はこっちじゃないよ」と教えてくれたあと、画面の手前へ消えていく。
 ――そして、女子生徒のほうは、画面奥へ歩いていくのだが、この際、
スケート場の前を歩く際に、足が動いておらず、キャラのみが滑っている。その後は、ちゃんと足を動かして歩き、ご丁寧に自動ドアの奥に消えていくところまで描写されているのに、そのスタート地点で滑っているのだ。スケート場の前なので、摩擦係数が下がっていた…とでも言うしかあるまい。さすが「ガルバディアガーデン」、名前に「」と「」が入っているだけあって、ガバガバである。

 また、上で述べた通り、ガルバディアガーデンには、
「車椅子の学生」が登場する。ガルバディア軍は、飛行可能なパワードスーツを装備しており、このDISC1のガーデン進入時や、DISC2のガーデン対決時のムービーで見ることができる。これは、飛行や身体能力強化という以外にも、ひょっとすると「障害者や負傷兵の雇用・戦力化」という分野を研究しているのかもしれない。なるほど、戦傷は軍隊では付きものであり、そういった人間の意向を確認したうえで、再度戦力として登用するというのは、軍隊組織の強化、福利厚生、そして個人の充実として、重要なことであろう。
 ――そういうわけで。ガルバディアガーデンでは、各所で「車椅子の学生」を見られるのだが、ここにも
ガバポイントが存在する。というのも、「俺は過去形にはならないからな!」でスコールは応接室を飛び出すのだが、その通路にて、右から左に移動する車椅子の学生が登場する。この車椅子の学生に衝突すると、PS1時代のゲームなのに、貫通せず、「相手の車椅子がそれるような動き」をする。だが、この際、車椅子と学生が分離してしまうことがあるのだ。では、それで学生が停止してしまうかというと、もちろんそんなことは無く、何事も無かったかのように、車椅子と分離したまま左へと移動していく。車椅子というのは偽装であり、本当はレビテト使いだったということである。

 さらに。これはアルティマニアや、今となっては懐かしい
F通(富士通ではない)「やり込み大賞」でも話題となっていたのだが、応接室から降りた1階廊下には、腕立て回数を数えている学生がいる。放っておくと、最大で1677万7218回(224 + 2?)まで腕立てカウンターを増やしていくらしいが、それはそうと、この腕立て伏せは、実際にモーションと連動して数えているらしく、つまり、高速モードで速度が上がる。ゼルが居る場合、更に凄まじい速度の腕立てを見ることもできるので、リマスター版でプレイする際は、ぜひ注目をしてみよう。ということは、もしFF10の再リマスターで、高速モードが採用された場合、ヘイスト状態の53位や、ルールーの例のアレは、もっと凄まじくなるということか…!?
 ――その他、ニ階通路を進むと、のちのイデア戦が行われる大講堂に先回りすることができる。もっとも、この時点で行っても、ダブルのドローポイントがあるだけで、誰も居ない。だが、せっかくなので、壇上に立ち、
「今はこんな事をしている場合ではない」を楽しんでおこう。


 最後に。それらをすべて終えて、正面玄関のほうに出ると、アーヴァインが正式な仲間として加入する。
 …その特殊技は、
「ショット」という名前であり、連続で銃撃を行うというものだが、射撃のたびに弾丸アイテムを消費する(通常攻撃その他では何も消費しない)。強いという意見もあれば、使いづらいという見方もあり、プレイヤーによって評価が分かれやすい。とはいえ、店売りの「通常弾」「散弾」を使っているだけでも、十分に強かったりする。シャドウ手裏剣理論である。また、精製を使いこなせば、強力な弾丸も撃ち放題となり、ゼルのようなコマンド入力の大変さも、スコールのフィニッシュブローのような演出の長さも存在しない。そのため、男キャラの特殊技の中で最も強力という評価も存在する。
 ――さて、本プレイでは、“ポケステが存在する環境”を模擬し、
「弾薬精製」を解禁している。まあ、実際には、ポケステがあっても、波動弾×12を要求する「ライオンハート」がなかなか作れないことからも分かるようには、まとまった数の弾丸を集めるのはリアル時間が掛かる(実際には、「テーブル」というシステムにより、戦闘回数の偶・奇を入れ替えなければ、同じ弾丸しか手に入らなくなっていく)。そうやってポケステを放置していると、ゲーム内通貨ではなくボタン電池というリアルマネーが要求されたりもするのだが、まあその辺りは置いておこう。
 そして、本プレイにおいては、8種類の弾丸を使ったショットを、全て別の技として数えるため、
特殊技を8回使えるキャラとして活躍してくれる。スコールが「連続剣」で1回、ゼルも「デュエル」扱いで1回の中、8回というのは破格の回数だ。単純に火力源として使えるほか、キスティスの「くさい息」を補完できる「暗黒弾:ダークショット」など、男キャラにしては小回りが効く。私は、これまでアーヴァインをあまり使ってこなかったため、今回プレイでは、しっかり活躍させてやりたいところだ。

 そしてここでは、アーヴァインのキャラクター性を象徴するような名シーンが存在する。一行が計6人に増えたということで、アーヴァインがパーティを2つに分ける提案をするのだが、そこで勝手に、「アーヴァイン・リノア・セルフィ」「スコール・ゼル・キスティス」という編成を組んでしまう。
明らかにかわいい系の女子を集めたという感じであり、スコールが組み直す場合もそのままの場合も、かなり愉快な展開となる。リマスター版では倍速機能もあるということで、是非、いろいろと試してみよう。
 ――しかし、最も笑えるのは、
ディアボロスのバグ技を使用した場合であろう。前に紹介した通り、リマスター版では、「魔法のランプでディアボロスを呼び出して倒した後、次にメニューを開く1回だけ、それが自動で閉じられてしまう」というバグが存在する。そのバグをここで使って、スコールによるパーティ再編成画面をスキップすると、アーヴァイン側が5人、そしてスコール側が1人となってしまう【ニコニコ】。バグにしては出来過ぎな、実にシュールな絵面である…。なお、やっぱり仲間が居ないと駄目ということか、この場合、デリングシティ到着時のムービーでフリーズをしてしまうということだ。

 ということで。
今週の更新はこれで終了である。今回パートは、ラグナ編2の後、ガルバディアガーデンに到着しただけで終わりだ。ボスなし、ワールドマップでの移動は一瞬、通常プレイならば30分程度で終わるパートに、1コ話を使ってしまった。
 …のだが、「今週」と書いたのには意味がある。というのも、今回から書き方を変えて、
平日に、必ず一定程度の時間を作って、FFプレイ日誌を書くようにしてみた。その成果がこれであり、「管理人の日記」の毎日更新を(一応)休まず、かつ、勤労感謝の日(11/23)の振替で平日が4日しか無かったにもかかわらず、これだけの文章を作ることができた。代わりに私の昼休みが犠牲となったが、死ななきゃ安いというものだ。
 ――まあもちろん、今後はバトル面で詰まるようなことも増えてくるだろうから、ここまでスムーズにとは行かなくなるだろう。ただまあ、“1話につき1ヶ月”というペースはさすがに遅すぎるので、今後は気合を入れて、
週1更新を目指していきたい。前の日記が過去形になる前に、次の日誌を書いていく!(左足が落ちる前に右足を出す、的なノリで)

 

(2025年11月30日)

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