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ジャンクションなし・1ディスク1コマンド

 



無限ループ…これも全て時間圧縮ってやつが悪いんだ


 第7話だ。今回は、アーヴァインを仲間に加え、デリングシティに向かうところから書いていこう。
 …さて、このパートでやることは、デリングシティに到着後、名もなき王の墓へ行き、番号を調べてUターン、カーウェイ大佐の家で作戦を聞いたのちに、DISC1ラストの魔女暗殺イベントへと進めることだ。ジャンクションなしプレイでは、G.F.ブラザーズと戦うことのメリットは無く、攻略のキーとなる「レビテト」も存在しないため、サクッとストーリーを進めることが多い。
 ――いっぽうで、今回プレイでは、FF8の全要素を味わっていきたいと思っているため、ここで
大きな寄り道をおこなっておく。というのも、このパートでは、バラムにこそ戻れないものの、ティンバー・ドール・ガルバディアガーデン・デリングシティと移動ができ、様々なモンスターから、多数のアイテムを入手可能だからだ。このあと、DISC2に入ってからしばらくは、自由な行動が制限され、強敵も出現するということで、本プレイで最初の難関になると思っている。そういうわけで、ここでしっかりと戦力を強化しておくのだ。狙いは、キスティスの青魔法と、そして武器改造である。

 ちなみに。ここでは、列車に乗ってガルバディアガーデンからデリングシティへと移動する。今回も3000ギルが必要であるが、バラムと違って目の前にショップは無く、最後の店もティンバーと遠いため、狙わない限り、お金が足りないということは無いだろう。ということで、
もちろん狙って資金不足にしてみたのだが、コメントは、「駅員『お金がたりないよ』」という、ごく普通の発言であり、スタッフの愚痴とかは入っていなかった(当たり前)。また、徒歩で向かおうとしても、“ガルバディア軍封鎖舞台”を名乗る車両が「これが俺たちのシゴトさ…」と通せん坊をしており、進むことはできない。なお、「ガルバディア軍封鎖舞台」は、ラグナがデリングシティの道路中央に車を止めて渋滞を起こしたことがルーツの部隊として設定されている。これも、ラグナ編とスコール編を繋げる要素の一つということだ。もちろん嘘である。
 …そして、駅では、男女と、男同士の、2組の学生が会話をしており、それらが勝手に聞こえてくる。お硬い雰囲気のガルバディアガーデンから離れて緊張が緩んだということか、
これと言って無意味な会話をしている。まず、下のほうの学生は、魔女についての話を「え〜〜! マジぃ〜?」などと、くだけた口調で行っている。ちなみに、FF8の発売日は1999年であるため、その頃の10代後半女子というと、まさに「チョベリバ」とか言っていた世代である。危ない危ない…そんな言葉遣いをしていたら、リアル時間圧縮の被害者と思われるところであった。ちなみに、最後は「私かえる!」と立ち上がってしまうが、この際に先に話しかけると、座っている状態から瞬間的に立ち上がる。ノーモーション突進ならぬノーモーション起立だ。
 ――続いて、上のほうの学生たちは、
(車かバイクの)免許を取りたいが、親が許してくれない…という、まさに現実世界のような無意味な愚痴を話している。これもまあ、“軍事学校の生徒たちも年相応の学生なのだ”という世界観の演出に役立っているのだが、それはそうと、この会話は、最終的に「いいかげん免許とれよ」「オヤジがうるせぇんだよ」ループしてしまう。こちらから話しかけた場合に同じセリフが繰り返されるのは普通だが、自動的に表示されるメッセージがループするのは珍しく、こと、雑談的な会話では、ここが唯一であろう。スコールだったら、間違いなく「うるせぇのはオヤジじゃなくてお前」とツッコミを入れていたことであろう。あれだ、FF8の隠れテーマとして、「親と子」というものが存在するが、それを象徴するエピソード…作者の人そこまで考えてない。

 そんなこんなで。電車に乗ると、ほどなくアーヴァイン組のパーティも到達する。目的地が同じなのだから、回り道をしない限り、全員が同じ列車に乗るだろうよ…と、リノアは腹を抱えて笑っている。
 …そして、ここでの有名な没イベントとして、
スコールが各キャラクターへの印象と、自身の恋愛観を独白するシーンが存在する【ニコニコ】。なお前半部は、初回のラグナ編が入る際の没シーンと推測される)。リノアが「だあ……」なんて言っていることから、早いタイミングで未収録が決定になったと思われる。理由は、新キャラ:アーヴァインのチャラ男な演出を主軸としたかったためであろう。また、プレイヤーの中には、スコール=自分と捉え、感情移入して遊んでいる人も多いだろうから、過剰なキャラ付けは不適切と判断したのかもしれない。なにせ、「女からモテてたけど興味ないね」という実に反感を買いそうな内容なので、なおさらだ。
 ――なお、没イベントなのに動画が存在する理由は、該当シーンは、「デバッグルーム」
(PS1時代に改造で入れた)に収録されているからである。野村哲也がデザインしたダミーモンスターの映像が存在するのも、同様の理由である【YouTube】。アルティマニアP.75)。リメイクでの復刻に期待したいところだが、FF7の「テスト0」と違い、手違いで表に出てしまったことがないため、難しいかもしれない。いや、難しいのは、FF8フルリメイクのほうか。野村哲也も、もう50代中盤で、7の次にあと1作だけ作り直すとしたら、FF10であろうし…。

チートでも使わない限り話しかけられない


 そうしてデリングシティに到達すると、大陸一番の大都市が見えてくる…前に、
エスカレーターで遊ぶクソガキたちが印象に残る。スコールが乗り込むと、反対側に乗って、仁王立ちで動く足場を感じているのだ。たまに2人になっていることもある。スコールたちが登りの時は下り、下りの時は登りに乗りこみ、そしてスコールたちが乗ったのを確認して画面外から走り込んでくるというプロであるため、決して話しかけることはできず、彼らの心をうかがい知ることはできない。
 ――やれ、一般的な理屈として、エスカレーターは、乗っていて楽しいかもしれないが、
すぐに飽きるであろう。飽きずにNPCを眺めている私が言えたことじゃないが。そして、いったん事故が発生すると、部位の切断や死亡にも繋がりかねない。そういうわけで、彼らは、こんなところで遊ぶしかない、親の居ない孤児なのかもしれない。きらびやかな帝都にも、そのような影の部分が根ざしている…作者の人そこまで考えるか?

 そして。ここでは、バラムガーデンのシド学園長のシーンで紹介した、
「背景への直接のキャラ書き込み」【第2話】が、これでもかと行われている。初代プレイステーションの性能だと、リアル等身のキャラが元気に3人走り回るだけで十分に苦しいところ、それでもなんとかして、“大都市の雰囲気”を出したいと考えたスタッフの奮闘が伝わってくるというものだ。
 …さらに、ここでの目玉としては、
カードゲームが存在する。まずはショッピングモール(ホテルの次のマップ)において、画面左側にいる黒い服の男性(背景)が、キロスのカードを持っている。なお、ご存じの通り、FF8のキャラクターカードは、その人物に関係が深いキャラが持っていることが多い(本人が本人のカードを持っているのは、イデアの1例だけ)無名かつ無関係なNPCが持っているのはキロスだけである。黒っぽい服を着ている、おそらくは男性だろうが、その他の特徴、特に肌の色は判定不能である。喋っているセリフも、「まだ始まんねぇのか?」(パレード?)と、よく分からない。このあと、DISC2や3で訪れると、キロスとの関連性が分かるシナリオだったりする…のか?
 ――そして、ホテルに入ると、カードクイーンをドールから「ガルバディア」に移動させていた場合、この場所に蟄居している。特にレアカードは持っていないが、トレードルールが変わっていた場合は「フル」を流行らせたり、30000ギルを払って「オープン」を適用し、
ガバガーデンの例の娘からカードを巻き上げることに使える。また、G.F.ブラザーズを倒した後に、「セクレトのカード」を渡してドールへ移動させれば、「アーヴァインのカード」を描いて貰える。実際に奪取できるのはF.H.(ドープ駅長)と、かなり後になるが、コンプリート系のプレイを目指すのならば、是非ともやっておこう。
 その他、このホテルはラグナ編の舞台になったということで、ギルを払って宿泊すると、部屋の中でティンマニを読んでしまうことができる。一方で、バーに行ってみても、兵士もピアノねえちゃんもおらず、当時の思い出すら語る人がなく、謎の女性がデュエル
(カードバトル)を要求してくるだけの、寂しい光景が広がっている。こちらは残念であるが、まあ、そう言えばラグナはまだ謎の男だったから、仕方あるまい。

 そして、
いま気付いたのだが、FF8は、シリーズで初めて、「全ての町に専用BGMが用意された作品」だったりする。“町BGM”と言われて、FC〜SFC時代のFFはもちろん、FF7でも挙げることができるだろう。だが、FF8だと、何か一つの曲をパッとは思いつかないはずだ。それも当然、共通する町BGMは存在しないからである。特に、メインルートとして立ち寄る、バラムティンバーデリングシティF.H.エスタは、全てオリジナルBGMだ。しかし、このどれもが、グラフィックとともに、強く印象に残っている。
 …なるほど、PS2の「メタルギアソリッド3」以来、「ボス戦曲」という共通BGMがなくなったという話は以前から触れているが
【日記:2024/8/25】、それよりも前に、FFでは「町BGM」というものが個別化していたのである。もちろん、その演出が成功していることは言うまでも無い。なお、初ではなく、例えばSFCでも「マザー2」など、全ての町がオリジナルBGMの作品は存在する。神ゲーばかりである。

上下逆転させないと繋がらないのは諦めました


 ちなみに、デリングシティは、“円形の大きな道路と、それを中央でバイパスする凱旋門”という、
モンスターボール型の形をしている。しかしながら、町の全体像が異様に掴みづらく、迷った人も多いと思われる。その理由について考えてみた。
 …まず、1つ目としては、
「MAPの繋ぎが不自然なこと」だ。初代PS時代のFFは、1枚絵の上を3Dキャラたちが走っており、端っこまで行くと次のMAPをロードする…という形式になっている。そして、3D化の第1作であるFF7では、上から見下ろしたような引いた視点が中心であったが、FF8では、3Dゲームらしい、よりドラマチックな構造のマップが増えた。
 ――しかし、その内容としては、残念ながら洗練されているとは言い難く、
画面奥でエリアチェンジをしたのに、また次のマップではキャラクターが奥に居たりする。ロックマンで、右に向かって移動したのに、何故か画面右からまた出てくるようなものである。演出上、あえて狙っている場合を除けば、ストレス要素としか言いようが無く、この作品のやや前に発売された「パラサイト・イヴ(1)」では、例の即死イベントに絡んだりして、非常に厄介であった。なお、次作のFF9では、スタッフがプレイステーション環境に慣れてきたためか、このような不自然なMAP構成は激減している。
 なお、デリングシティの全体構造は、むしろワールドマップから見るのが、非常に分かりやすい。南側が駅、中央に凱旋門、北側が大統領官邸で、東西にショッピングモールとその他…という感じである。カーウェイ大佐からレクチャーを受けながら移動する連絡通路の場所も、ハッキリ分かる。そしてこれにより、
上下を反転させなければ繋がらないような不自然なマップ構成も明白となった。やれ、遊戯王アニメのデュエルシーンでは、原則として、味方が左側・敵が右側に配置される。その理由は、あまり視点をくるくると切り替えると、ストレスに感じるからである。ゲームも同じということだ。

 また、2つ目として、「各施設の場所が分かりづらい」という点がある。特に問題なのが
出口だ。道路をぐるりぐるりと回っていくと、やがて人の居ない町外れのような場所に着く(上の画像の左下)が、そこで左手前に行くと、唐突に出口へ向かう。いかにも出口というような見た目ではなく、しかも真正面ではなく斜め45度、さらに門や草原など“ここから先は外です”という物が見えてくるわけではなくレンタカー屋というのが混乱に拍車を掛ける。まるで、捕まえた魚を逃さない罠のような構造であり、あまりに分かりづらいためか、ストーリー上で(普通は)必ず出る必要がある場面では、「街の外まで連れていってもらう」という救済処置が存在する。名もなき王の墓といい勝負をしている。
 …また、ショップの場所については、鬼の分かりづらさである。FF8は、“店が重要ではないタイプのゲーム”であり、わざわざデリングシティで施設を利用する場合は多くない。しかし、いざ探してみると、
遠景から自動ドアを探して当てずっぽうで体当たりするという悪魔のゲーム性がスタートする。リマスター版なら、自動ドア部分が3Dモデルで鮮明に描写されているため、まだマシだが、初代PS時代なら、本当に壁に体をこすりつけながら、バイオハザードばしりをするしかなかったであろう。なお、バイオハザードがバイオハザードばしりをしていたのも、ちょうどこの時期である。
 ――とはいえ、カーウェイ大佐の家については、さすがにストーリーに必須ということで、わかりやすく、かつ、覚えやすい見た目をしている。おあつらえ向きに、凱旋門への連絡通路まで用意されており、これでスムーズな移動が可能だ。しかし、トドメとして、そのカーウェイ大佐が、
背景に紛れてゲームが進まなくなるという謝罪文案件が用意されていたりもする。それについては、またその時に触れることとしよう。

(^ω^ ≡ ^ω^)をっをっ


 続いて、カーウェイ大佐の家まで行くと、さすがにガルバディア軍の事実上の最高権力者ということもあってか、警備の兵が立っている。通常、「大佐」というと、例えば連隊長や駐屯地指令と言ったクラスであり、
指揮官司令官で言えば前者である。ということで、特殊な組織体制であることが窺い知れ、例えば軍隊としては大佐がトップなのだとか(デリングが名義上は将官を務めている、とか)か、または、「ガルバディア軍デリングシティ駐屯地」のトップがカーウェイということなのかもしれない。まあ、その後の態勢として、魔女はともかくとし、実績も能力も微妙なサイファーが最高指揮官を務めているあたり、このあたりは考察しても野暮というものであろう。
 …そしてここでは、「名もなき王の墓」まで行って、おなじみ、「生徒の出席番号」を調べてくるミッションが与えられる。その際に、王墓の地図がもらえ、行くなよ、絶対に奥まで行くなよ!と念を押される。
さすがに、1999年でもこれはフリとしか言いようがない。もちろん、探索したという人が、大多数であろう。
 ――ちなみに。内部的には、
「兵士からこの話を聞いた時点で、『暗証番号=生徒の出席番号』が決められる」ということらしい。そのため、セーブして、まず王墓まで行き番号を調べてリセット、先程のセーブデーターをロードしカーウェイ邸へ向かう…という方式で、“ゲーム内時間を参照する古典的タイムアタック”では、時間短縮が可能だ。一方で、よりガチな方式や、実時間を測定するRTAでは、乱数調整で出席番号を当てるという方式もあるのだとか【参考リンク】。その他、所詮は200通りなので、総当りというのも不可能ではない。なんど外しても、「当てずっぽうはいけない」と諭されるだけである。途中で怒り出したり、さらに女キャラが乱入してツッコミを入れてきたり、といった変化は、残念ながら存在しない。
 なお、その他の遊び方として、ここでの数字は、“1桁目から入力する”という変わった方式であるものの、0〜199までを自由に入力できる。つまり、
FF8のメッセージウインドウで、自由な数字を表示する画像ジェネレーターとしての使用が可能だ。もっとも、面白いものは、『33』『4』『53』『93』くらいであろうか…。
 
 そして、その兵士には、ギルを渡すことで、ゲーム上のメリットを得ることができる。
SeeDの能力を試すためのテストで賄賂を支払えというのがよく分からないので、単純にゲーム的なコストを付けたかったのであろう。なお、ご存じの通り、FF8は、よほど特化した精製を行わない限り、ギルが余りまくる環境であり、結局そのギルも精製で稼げるということで、ここでの支払いを敬遠する必要は全く無い。
 …さて。まずは、「3000ギルのヒント」だ。2回まで聞くことができ、内容は、王墓にG.F.が居ること、そして
洞窟のG.F.戦でレビテトを使うと良いという話である。なお、3回目以降はお金を支払おうとしても、何もしてくれない(これまでのヒントを聞き返すこともできない)。いくら相手が、高給取りの精鋭、かつ敵対することが多い間柄とはいえ、“子供からお金を巻き上げる大人”というのはガルバディア魂に欠けているということであろう。100000ギルを取っていく狂信者の塔の人さあ…。
 ――また、5000ギルを払うと、貰った地図に対し、「現在位置表示機能」を付けることができる。これを聞いた25年前の私は、
「個人が持てる地図に、現在位置の表示機能が付くなんて、なんて未来の機能なんだ!」と思ったものだった。だが、何ということは無い。今、日本国民のほぼ全員が、現在位置表示機能付きの地図を持っている。この分野の発展は、現実世界のほうがよっぽどファンタジーであった。代わりに、空を飛ぶ車や、スケルトンな建物なんかは、未だに実現されていない。その他に、アイテムの所持数なんかも、まだまだゲームのほうが幻想的である。
 その他、SeeDランク1を犠牲とし、王墓から脱出するコマンドも使用可能だ
(地図を表示した状態でキャンセルボタン)。適当に進んでも迷うような広さではなく、セーブポイントも(わざわざ隠しポイント発見を使わなければ)無いため、最悪リセットすればなんとかなる。ちなみに、SeeDランクが最初から1の場合、「一行にはSeeDの才能が無かった…」とゲームオーバーになる、なんてことはなく、ノーコストでの脱出が可能だ。やる人は居ないと思うが、低レベルクリアーならぬ低ランククリアーを目指す人は、容赦なく脱出機能を使っていこう。

 ちなみに。出席番号を問われる“剣を落とした学生”のその後については、特に語られていない。設定を信じるのならば、
「昨日」の話なので、まだ生存していて然りであろうが、遺されたメッセージは、既に遺跡の碑文のような雰囲気になっている。そして、剣は落としたが、死体やその他の遺留品は見つかっていない。また、左から先に探索し、石板で足止めをされたときのメモ書きにより、少なくとも逃げ出そうと思えば逃げ出せたわけだ。名もなき王=出席番号の学生説、ブラザーズ=学生説、なども、特に聞いたことがない。ちなみに、「レ、レビテト〜!」女子生徒」「2名は、残念ながら、警備兵が」「一人と言っているので、除外される。
 …そういうわけで、ひょっとすると、
そういう設定の訓練というだけなのかもしれない。バラムガーデンに対する炎の洞窟ように、ガルバディアガーデンやデリングシティに対する訓練所が、名もなき王の墓なのだ。そして、これが訓練である証拠に、スコールたちは「昨日行方不明になった学生」の痕跡を探しに行ったが、では「昨日行方不明になった学生」は何を探しにいったのか? だいたい、出席番号はともかく、「入口はいってすぐ」のところに痕跡があるとハッキリ分かっているのもおかしい。これは、そういう設定の、腕試しの試験なのである。なーんだ、行方不明の学生はいなかったんだね! 安心安心。

FF12で見た


 というわけで。この後は、デリングシティを後にして名もなき王の墓へ行き、内部を探索するにせよしないにせよ、そのままDISC1ラストの魔女パレードへと向かうところである。
 …しかしながら。冒頭で述べた通り、
ここは、大きな寄り道ができるポイントである。バラムに戻れないのが残念だが、ティンバー・ドール・ガルバディアガーデン・デリングシティと、ガルバディア関連の全ての場所に立ち寄ることが可能だ。また、その過程で、様々な入手品により、大幅に戦力を強化できる。今回プレイでは、この後のDISC2・パーティ分割イベントは、かなりの難関になると思っているので、ここでしっかり稼ぎを行っておく。あとは、「王宮前プレイ」「ガリフ前プレイ」的な感じで、稼ぎ自体を楽しみたいという理由もあるな。
 ――なお、雑魚敵を倒すということで、経験値が手に入ってしまうが、その場合、特に理由がなければ、キスティスに経験値を集めている。キスティスは、通常のジャンクションなしプレイではもちろん、今回プレイでも、最大16回の特殊技が使用可能な
であるため、主力として活躍する。そのレベルが上がるのは、むしろ戦いやすくなるくらいだ。少なくとも、極端に不利となるわけではないため、経験値入手を恐れる必要はない。Don't be Afraidである。実際の数値として、「デジョネーター」の入手のために、既にキスティスは初期レベルではなくなっていたのだが、今回パートのバトルで、更に913と上昇した。

 それでは、収集物のうち、まずは、
青魔法について述べていこう!


現在までに習得済み
「メーザーアイ」:初期取得。
「超振動」:ケダチクを倒して「クモの糸」から。
「デジョネーター」:ゲスパーを倒して「ブラックホール」から。

新規
「電撃」:クリープス、またはコカトリスを倒して「サンゴのかけら」から。「超振動」と同程度の、低火力の全体攻撃だが、強敵のBGH251F2は雷属性を弱点としており(ミサイル基地とF.H.の両方)、今回プレイでは「アクアブレス」を連発できないため、活躍してくれるだろう。コカトリスは、ティンバーの森に簡単に出現するので、実はフクロウなのかもしれない。
「アクアブレス」:フォカロル(フェイクではない)を倒して「水の結晶」から。言わずと知れた強力技であり、敵が水弱点を持たない場合ですら、ピンチ度1でも500・ピンチ度4なら2000を超えるダメージを叩き出せ、中盤における攻撃の要となる。本プレイでは、使用回数が制限されるため、ここぞという場面で使っていきたい。フォカロルは、海岸にもフェイクに紛れて出現するが、D地区収容所の砂漠だと、1体で出た時は必ずフォカロルであり、鳴き声も違うので、そこを狙っていった。
「ホワイトウインド」:アダマンタイマイを倒して「風のささやき」から。「キスティスが減っている分のHP」を、全員が回復する。足りない分は、マイティガードのリジェネで補っていけば、盤石となる。本プレイでも、「たたかう」使用時間の延長ができ、あと一息という場面での回復で役立ってくれるはずだ。なお、FF8のアダマンタイマイはレアモンスターとして有名だが、ドールから出て直進の「ヘスペリデス平原」の海岸で、この時点からなかなかの確率でエンカウント可能だ。敵がアイテム自体を落とす確率が192/256、そしてドロップ品が「風のささやき」となる確率が15/256であり、合計確率は約4.4%だ。レアっちゃあレアだが、やり込みプレイレベルであればそこまでではないはずだった…。

※一応、この時点のジャンクションなしでも取得できるもの
「レベル?デス」:グランデアーロまたはLv20以上のライフフォビドン・クリープスから手に入る「呪いの爪」から。通常、「デジョネーター」の影に隠れ、ほとんど使われない青魔法だが、
今回プレイではあちらに回数制限があるので、雑魚対策として使っていきたい青魔法だ。しかし、グランデアーロ(巨大なカマドウマのようなモンスター)と戦うためには、デリングシティ・地下道の内部にまで進まないといけない。タッチの差で、DISC1の雑魚戦では使えなかった…。
「ホーミングレーザー」:Lv30以上のベルヘルメルヘルから手に入る「レーザーキャノン」から
(または、ラグナ編を使って、Lv20以上のインビンシブルから)。ベルヘルメルヘルは、一度見たら忘れられないビジュアルに、ドゥドゥフェドゥ的なネーミングで、とにかく印象に残るモンスターだ。攻撃手段が不足する本プレイでは、このタイミングで覚えられれば超活躍をしてくれると思うのだが、しかし、2人を寝かせた状態で中レベル以上のモンスターと戦うには、スコール7と他8キャラを使う前提で、敵Lv20なら味方1人Lv36、敵Lv30なら味方1人Lv60と、かなりのハードルを求められる。もちろん、そこまで上げるつもりはなく、取得は先送りである。



最後は即死技連打のモードに入るので、メーザーアイで。精神も高いのズルい…


 次に、武器について述べていく。スコールが特殊技の関係で注目されるという以外は、スルーされることも多い要素だが、
今回プレイでは、「たたかう」によって攻撃することも多いため、全キャラクターで重要となる。もし、FF8リメイクがあるとしたら、スコール以外にも、特殊技の強化に関わってほしいものである…。


スコール/フレイムタン 攻撃力+9、ランク4 / 7、「フェイテッドサークル」に加え、ここから「ブラスティングゾーン」取得
・味方殺しの剣×1
(ライフフォビドン)
・カメのこうら×1
(アダマンタイマイ)
・ネジ×4
(ハウリザード、サイファー稼ぎで入手済み)
→ シリーズだと炎を持っていることもあるが、FF8では無属性である。これにより、スコールの打撃は、
約2倍の100ダメージへと上がってくれる。FF8は、主人公を外せないタイプのゲームであるため、その火力上昇は、地味ながら重要な強化である。フィニッシュブローとして、悪名高い「ブラスティングゾーン」を覚えてしまうが…まあ、今回プレイでは、あまり気にしなくて良いだろう。

ゼル/メタルナックル(初期装備)
参考/マーベリック:竜のウロコ×1
(グレンデル)、クモの糸×1(ケダチク)
本プレイの計画性の無さがさっそく現れてきた。もし、ケダチクから「クモの糸」を、「超振動」用に加えて更に1つ入手しておけば、それと「竜のウロコ」(グレンデル)で、物理攻撃力を+3できていた。たかが3と思うかも知れないが、「パワーアップ」×3つ分であり、決して無駄にはならない。ランク3・ランク4武器は、「闘気のかけら」が要求され、この時点だと中レベルグレンデルが必要なので、無理だ。セーブデーターを巻き戻す代わりに、カード変化で「クモの糸」を入手したことにするのは…うん、さすがにレギュレーション違反でしょ。

アーヴァイン/バリアント(初期装備)
参考/ユリシーズ:鉄パイプ×1
(ウェンディゴ)、ボムのかけら×1(ボム)、ネジ×2
本プレイの期待の星であるアーヴァインだが、やはり無計画な進行が痛手となった。炎の洞窟で「ボムのかけら」を入手していれば、その他に鉄パイプとネジで、「ユリシーズ」を作れていた。2ランク上の「ビスマルク」は、「ダイナモ石」が中レベル以上のコカトリスからしか手に入らないので、見送りである。ああ、サイファーが恋しい…。

リノア/ライジングサン 攻撃力+7 ランク3 / 5
ノコギリの刃×1
(ベルヘルメルヘル)
ネジ×8
→ ヒロインの武器名としては謎選出だが、ベルヘルメルヘルを倒しての「ノコギリの刃」と、それから「ネジ」で作成可能だ。5つあるうちの3つ目ということで、まずまずの強さであり、ランク2の「ヴァルキリー」
(風切り羽×1、魔石×1)の立つ瀬が無い。なお、リノア(とスコール)の武器がヘボいと、キャッチ後のアレが異様にキツくなると思われるので、少しずつでも強化していこう…。

キスティス/レッドスコルピオン 攻撃力+8 ランク3 / 4
オチューの触手×2
(オチュー)
竜の皮×2
(ヘッジヴァイパー、サイファー稼ぎで入手済み)
→ キスティスは、本プレイでも主力キャラである。青魔法は、大半が魔力依存だが、「ガトリング砲」が物理依存であるほか、HPが減るまでの火力も馬鹿にならない。というわけで、素材の
「オチューの職種(一発変換)」×2をオチューから手に入れる。「竜の皮」のほうは、サイファーが集めておいてくれた。

セルフィ/モーニングスター 攻撃力+3 ランク2 / 4
鉄球×2
(ウェンディゴ)
とがった爪×2
(エサンスーシ)
→ タッチの差でグランデアーロとは戦えないが、名もなき王の墓に出現する「エサンスーシ」から「とがった爪」が手に入る。セルフィは、回復魔法を使いつつ打撃することも多いであろうから、その火力が少しでも上がってくれるのは、ありがたい。「鉄球」に「とがった爪」をザクザク刺す、それを2つと、
素材の使い道がこれ以上ないくらいに分かりやすい。



寝ているキャラは石化カウントが進行しない…のは、モルボル戦でお馴染みか


 では、具体的な戦闘として、まずは何から始めるのか。それは、
石像の作成からである。
 …さて、FF8の石化状態のキャラは、他シリーズと同じく、物理攻撃を0ダメージ・魔法攻撃をミスとし、決して戦闘不能になることはない。その代わりに、自動解除はされず、味方側の生存キャラが石像だけとなると全滅してしまうのだが、
敵は石化状態のキャラを普通に狙ってくるため、“決して倒れない、無敵の盾”として活躍してくれる。なお、ここまで注目する機会が無かったが、石化状態のまま戦闘を終えたキャラは、経験値を獲得しないため、普段の戦闘から使っていける。いっぽうで、完全な戦闘不能の上位互換というわけではなく、ピンチ度を上げる要員には数えられないため、特化した縛りプレイでも、使い分けが重要となる。
 ――ちなみに、FF8における石化状態は、ジャンクションなしプレイだと、アルティミシア城の
塩バトルである「スフィンクス」「アンドロ」戦で使われるほか、私のプレイでは、ラスボス戦でリノアとキスティスがいれば戦力的に十分なことから、スコール石像を用意し、盾として戦力向上に役立てつつ、ランダムメンバー選択の成功率を4倍(1/20→1/5)に引き上げるなどしていった【ニコニコ-前半】【後半】。動画を見ていただければ分かるが、ネタ度の向上にも貢献している。

 そして、石像の作り方としては、ティンバーの森に登場する
「コカトリス」を使う。低確率ながら、通常攻撃が「石化中(徐々に石化)」の追加効果を持っているため、それを使って石像を作成するのだ。何気に卑猥なデザインをしているフンゴオンゴ2体がレーザーを打って邪魔してくるが、ただ時間が掛かるというだけなので、問題ない。
 …そして、具体的に石化させるキャラとしては、
スコールゼルである。FF8キャラの初期レベルは、7,8,8,8,11,13であり、8組の1人であるキスティスは、既に9へと上がってしまっている。残った低レベルキャラのうち、スコールは「外せない」「特殊技の火力が微妙」「この後のバトルで使うかもしれない」の全ての理由で、石化確定である。となると、次の石化候補はゼルかセルフィであるが、セルフィはこの後のバトルで使いたいと思っていたので、ゼル像のほうを作っていくことにした。
 ――というわけで。ティンバー:ロスフォールの森で、いや〜ティンバーの森も変わったッスねとボヤきながらコカトリスにどつかれて、
石像2体を作成する。もし、狙っていないキャラで石化カウントが始まったときは、逃げて最初からやり直せば良い。ちなみに、今回、非常に不要な知識を得てしまったのだが、眠っていると、石化中状態のカウントダウンはストップする。石化中とは、「はい…私は石です…」的な暗示なのかもしれない。

 続いては、名もなき王の墓に行き、ライフフォビドンから、
ブラインとサイレスを掛けてもらって、ピンチ度を上げる。暗闇は、単純な「たたかう」を使うことの多い本プレイではデメリットとなりうるが、沈黙は、純粋な「ピンチ度を上げる強化魔法」として捉えられるのだ(キスティスとセルフィの特殊技は封印されない。リノアのヴァリーでは、宣言時に解除される)
 …さて、名もなき王の墓は、マップが狭いうえにエンカウント率が低く、ほとんど敵と遭遇しない。そして、ライフフォビドンが出現するのは、「MAPが右折のルートになったとき」である。ご存じ、王墓では、「プレイヤーの入ってきた方向が必ず画面手前になる」という処理が用意されている。だが、背景は2Dグラフィックということで、
右折MAPも、Uターンすると左折になる。よって、世界観的には謎としか言いようがないが、あくまで画面上での描写を基準としており、「右折MAPで出現する」で間違いは無い。同MAPでも、レア寄りのモンスターということらしく、「ブエル、ライフフォビドン」か、または「ライフフォビドン」1体のみのパターンで出現する。
 ――さて、初期状態のライフフォビドンは、「打撃と、そして各種のST魔法を、完全ランダムで使ってくるだけ」のようだ。そういうわけで、この稼ぎパートで使うと思われるキスティス・セルフィと、そして石像のスコールをメンバーに入れて、女子2名が沈黙&暗闇状態になるまで、待っていれば良い。HPが減ってきたら、逃げて回復し、最初からやり直しだ。そうしてすぐに、キスティスに沈黙が・セルフィに暗闇が、それぞれ掛かったのだが、
ここから更に、両者にもう1つが掛かるのに、1時間近くが掛かってしまった。あまりにライフフォビドンが狙ってくれないため、「魔力が高い対象にサイレス、物理が高い対象にブライン」みたいな特殊ルーチンが用意されているのと思ったが、純粋に運が悪いだけということのようだ。いや、それにしても運が悪すぎなので、ひょっとすると、乱数が固定しやすいバトルシステムなのかもしれない。うまく使えば便利かもしれないが、これは「『小数点以下の確率』のような低確率が完全な0%になり、しかもそのことに気付けない」という厄介な状況に陥りかねないものだ。そして、その予感は、この直後に当たることになったのである…。

スカイタートル(地球防衛軍)


 その後は、いよいよ敵を倒し、武器改造用のアイテム、そして青魔法アイテムを収集していく。
 …そして。ここからは、
雑魚戦でも特殊技を部分的に使っていくということをお話ししたい。本プレイでは、「ザコ相手は、『1ディスク1コマンド』の適用外とする」という例外は無いため、雑魚であっても、「たたかう」だけで勝てればそれが一番だ。しかしながら、現在の時点で、敵の中には、HPが高く容易には御せないような相手がゴロゴロいる。そんな敵に、初期パラメーター・たたかうのみで挑んだら、むしろ勝てるほうがおかしいというものだ。
 ――具体的に、例えば、スコール武器改造のためには
「ライフフォビドン」から味方殺しの剣を入手する必要がある。序盤は、アンデッドということで、共通耐性の物理半減で硬いものの、ST魔法ばかりを使って、ダメージ技の頻度が高くないので、何とか削っていける。だが、敵はHP20%を切ると、腰を引くようなモーションを取り、物理攻撃に対して「居合抜き」で反撃しつづけるモードに入る。この技は、喰らうと即死であるため、一瞬でパーティが全滅してしまった。さすがにこれは、特殊技を使わないと無理だろう。

 そういうわけで。「どの特殊技を解禁するか」ということを念頭に置きながら、各種の雑魚敵を狩っていくことした。おお、
FF8らしい育成要素もありつつ、この縛りならではの悩みどころもあって、なかなか面白い感じになってきたぞ!
 …そんな中で、まず狙ったのが、
アダマンタイマイだ。本作では、人間の身長ほどのウミガメであり、最強武器の素材である「アダマンタイン」を落とすことで有名だ。ストーリー進行で立ち寄る必要の無い海岸(+アルティミシア城)のみで出現し、遭遇率も高くないため、レアモンスターという扱いなのだろう。ただし、需要が高いため、生息場所が多く知られており、乱獲の憂き目にあってしまっている。現実世界と同じである。今回は、ドールを出て正面へ進んだところにある「ヘスペリデス平原」の海岸を狙う。ここが、そこそこの確率で2体組が出現し、特にリマスター版ならば、メニュー画面の「しゅうりょう」、または全滅再開からの最初の戦闘で必ず出てきてくれるようだ。乱数固定でドロップアイテムまで固定されなければ(重要)、有用な方式であろう。
 ――そして、今回の目的アイテムは、
「カメのこうら」「風のささやき」の2つである。前者は、重要キャラであるスコールの武器強化に必要で、後者はキスティスの「ホワイトウインド」が習得できる。どちらも、「たたかう」もよく使う本プレイでは、重要な戦力強化であり、ぜひ入手をしていきたい。なお、2種類が必要ということだが、本作では、原則として1体の敵から同時に2種類のアイテムが手に入ることは無い(枠に同時に2種類のアイテムが登録されていることはなく、「「ぶんどる」をするとドロップが無くなる。「1種類のアイテムが2個以上」のほか、「イベント用として別枠が用意されている」はある)。となると、2種類同時というのは、掛け算的な確率となり、なかなかキツそうに思えるが、ただ「風のささやき」が準レア枠、「カメのこうら」はコモンということを考えると、「風のささやき」を落とした余力で「カメのこうら」を手に入れればOKという感じになる。敵は必ず2体で出現するため、合計の計算上の確率としては約5.9%となり、そこまで無理そうな感じはしない。ちなみに、最強武器の改造に要求される「アダマンタイン」は、低レベルの個体は落とさないため、そちらの入手は目指していかない。

 そして。具体的な戦い方は、石像2名
(スコール・ゼル)を従えて、HP2桁のセルフィが出撃し、「レビテガ」で一撃必殺する、以上だ。
 …まず、「レビテガ」については、セルフィのスロット専用魔法で、敵全体に吹き飛ばしタイプの即死効果を与える。有効な相手は「デジョネーター」と同じということで、
雑魚戦では「使えば勝ち」の魔法である。ボスにも効くジエンドと比べた場合、こちらは大幅に出やすいほか、アンデッドにも効くという利点がある。一方で、出しやすいといっても所詮はスロット魔法ということで、時間と気力を消費し、「フルケア」ほどポンポン出るというわけでもない。そのため、通常プレイであれば「デジョネーター」で良く、利用は主に、セルフィに特化した縛りプレイで、ということになるだろう。
 ――また、アダマンタイマイについては、高レベル個体はいろいろ使うようだが、低レベルだと、打撃
(2種類のモーション)「ホワイトウインド」を繰り返すのみである。打撃は50〜70といった程度のダメージであり、HP2桁のセルフィでも1発は止めてくれる。ホワイトウインドは、味方側が使ったときの「『自分が減っているHPぶん』を味方全員が回復する」ではなく、純粋な全体回復技となり、なんと約4000ものHPを回復してしまう。尋常ではない生命力であり、こんな相手を「たたかう」だけで倒すのはさすがに無理なのだが、代償として、頭は良くないらしく、HPが満タンであろうと、関係なく使用してくれる。こちらとしては、安全にスロットを回せるボーナスタイムである。

 

ずっと繰り返していると必ずエラー落ちするし、メモリリークでも起こしているのかも


 そんな感じで。スロットを要するバトルで、「セルフィ1人」かつ「時間を稼いでくれる味方もいない」という悪条件だが、意外にも、
総合すると1/2くらいの確率で勝つことが可能だ。
 …しかしながら、困ったことに、
何故か全く「風のささやき」が落ちないのである。まず、アイテムを落とす確率は、敵によって決まっているが、アダマンタイマイは192/256と、まあまあの数値だ。その後、4枠のどれが選ばれるかの比率は、敵の種類で変わらない。そして、風のささやきはセミレア枠なので、15/256である(というか、トップレア枠が12/256と、さして変わらないので、「FF8ではレア枠が2つある」と捉えるべきだろう)。よって、合計確率は、約4.4%だ。低いちゃあ低いが、小数点以上なので、挑戦を繰り返していれば、そのうち見られるくらいの確率ではある。敵が2体組というのも追い風だ。しかしそれでも、何回やっても「カメのこうら」しかドロップしてくれない。ついでに言うと、トップレアの「オリハルコン」のほうも1回も見られない。確率的には、更におかしな話になる。
 ――というわけで、休日が貴重なこのご時世に、
丸1日を使って、だいたい50組くらいは天に召されてもらっただろうか。だが、それら2つのレアアイテムを見ることはできなかったのである。しかも使用技がスロットということで、一瞬たりとも気は抜けず、かなりの集中力を要求される。さすがに、このまま続けても良い成果は得られなさそうと、断念せざるを得なかった。

 ところで。リマスター版の同海岸では、メニュー画面の「しゅうりょう」または全滅からの再開でゲームをスタートし、かつ、
メニューを一度も開かずに戦闘に入った場合、必ず「アダマンタイマイ×2」のパーティが出現する。レアモンスターと確実に出会えるということで、当初はありがたいとしか思っていなかった。
 …しかしながら、
このバトルの様子が、どうもおかしい。まず、先制攻撃もバックアタックも発生せず、かつ、必ず味方のゲージが0からスタートする(1人で参戦した場合)。それくらいなら、まあ、そういう特殊仕様のバトル、で済みそうだが、敵撃破時の経験値は、必ず399ptになる。これは、敵が「低レベル+高レベル」という組み合わせで登場した場合の数値だ。その確率は、敵が低レベル側・高レベル側、どちらになるのも均等確率として、闇遊戯理論【日記:2022/1/14】で計算すると、「敵2体のレベルを順番に決めるとして、1体目が高Lv・低Lvのどちらでも、2体目に許されるのは、もう片方だけ」ということで、1/2だ。これが何十回も続くというのは、有り得ないであろう。決定的なものとして、今回バトルではセルフィのスロットを使っているのだが、その開幕は、必ず「サンダラ×1 → ケアルラ×1」となる。こんなもの、ランダムでは絶対に有り得ない。つまり、何らかの形で、乱数固定が起こってしまっているのである!

 ちなみに、このサイトでは、そこまで多く扱う話ではないので、
「乱数固定」という概念について、説明をしておこう。コンピューターゲームでは、完全なランダムを表現するのは難しいらしく、「乱数表」というあらかじめ決められた数列の値を順番に参照することで、擬似的なランダムを作り出していることが多い。例えば、FF8でも、0〜255の数字を適当に並べただけの、たった256項の数列(固定)で、バトル中のランダム要素を判定しているんだそうだ。これを「疑似乱数」と呼ぶ。
 …さて、この疑似乱数は、通常プレイで問題となることはない
(あったらクソゲーである)。だが、やり込みプレイなどでは取り沙汰されることがある。というのも、バトルが長期化すると、戦闘が固定化された展開になることがあるのだ。例えば、FF5などはそうであり、ボタン押しっぱなしで戦闘をしていると、敵が一定の技しか使わなくなるという展開が見られることがある。ただし、あちらについては、WiiUの「まるごと保存」=リアルタイムセーブを使えば分かるが、バトル中もリアルタイムで読み出す乱数が変わっているため、ボタン押しっぱなしで戦うという以外では、固定化を気にする必要はない。
 ――さて。この「乱数表」というシステム、「乱数調整」というテクニックが知られており、
仕組みを完全に理解して、かつ、使いこなすことができれば、ゲーム内で起こるランダム要素を、意のままに操ることができる。TASか、またはTAS並の研究が必要となるが、そういう光の部分に憧れる人は多く、“ゲーム攻略の究極の到達点”として、界隈を賑わわせている。一方で、意図せずに発動すると、「確率の低い現象が絶対に起こらなくなる」という結果になりやすい。小数点以下の確率が、本当に0%となってしまうのである。まあ、あちらの元ネタは乱数とか関係なく本当に0.0%なのであるが。

 では、その「乱数固定」についてだが、通常、開幕が乱数固定で同じ流れになったとしても、
その後のバトルの展開により、結果まで固定されるということはない。例えば、あとで調べて分かったのだが、FF8では、△ボタンを1回押すだけで、乱数を消費する。恐らく、特殊技が出るかどうかと、そのピンチ度についての判定を行っているのだろう。そういうわけで、それらのボタンの押す回数や、敵味方の行動順などにより、乱数は無数に枝分かれしていき、やはり、事実上のランダムと読んで問題ない展開となる。
 …なのだが、実際には、いかにスロットを回して「レビテガ」「ジエンド」でアダマンタイマイを倒しても、一向に「風のささやき」
(+「オリハルコン」)を落とさない。これについて、私は、レビテガ・ジエンドがそもそもレア技だからということに関係しているのではないかと思ったのだ。セルフィガチ勢の皆さまは承知の通り、「スロット」は完全ランダムではなく、決められた特定の表を順番に辿っているだけである。だが、内部処理としては、「乱数表」のような「スロット表」があるというわけではなく、あくまで乱数を使って生成しているということらしい。つまり、レビテガ・ジエンドというレア技でバトルを終えてしまうと、その技によって乱数表のレア値を消費してしまい、仕様上、絶対にレアドロップが起きなくなってしまうのではないかと考えたのだ。
 ――さらに。もっと致命的な可能性として、
「敵の持っているアイテムがバトル開幕から決まってしまっている」という場合も考えられる。この処理を採用しているゲームとして、SFCの「マザー2」が有名だ。同作では、「王者のつるぎ」という武器について、期間限定の「スーパースターマン」という敵が持っており、よくバットを持った地球人に追い回されているのだが、倒すだけでなく、「チェック(調べる)」というコマンドでも入手が可能だ。しかし、チェックで何も持っていないことが分かった場合、その個体を倒したとしても、絶対に王者のつるぎは落とさない。もちろん、2回3回と詳しく調べても同じである。言われてみると普通だが、最初から「王者のつるぎ」を持っていない個体は、バトル中にそれを手にすることは無く、絶対に王者のつるぎは入手できない。後に、バーチャルコンソールやスイッチオンライン等、リアルタイムセーブ機能を持つ機種で配信されて、広く知られるようになったが、それ以外から、歴戦のプレイヤーたちは、「このゲームでは、敵がレアアイテムを持っているかどうかは、バトル開始時に決まっている」と理解していたのだ。

違う、そうじゃない


 というわけで。「リマスター版では、『しゅうりょう』またはゲームオーバーから再開をすると、必ずアダマンタイマイ×2が出る」というのも、必ずしも嬉しいとは言えないこととなった。なにせ、味方のATBゲージや「スロット」での登場魔法により、
このバトル冒頭で乱数固定が起こっているのは明白である。そこに、もしFF8が「バトル開始の時点で落とすアイテムが決まっている」という仕様だったとしたら、もはや絶対にレア枠のアイテムたちは手に入らないことになる。Replicaアダマンタイマイであり、まさに「しゅうりょう」だ。
 …というわけなのだが、この「バトル開始時に落とすアイテムが決まっている」という説は、
実体験により否定的と言えそうだ。なぜなら、「最初に必ずアダマンタイマイ2体が出る状態」は、メニュー画面を開くだけで解除される。それも含めて、あえて開幕をスキップしたり、パーティキャラを並び替えたり、ドールのセーブポイントから走ってきたりなどと、様々な開始パターンを試したうえで、セルフィで亀を飛ばし続けたが、それでもやはり、「カメのこうら」しか落ちないという結果は変わらなかったからだ。
 ――ならばと、今度は検証用と割り切って、
G.F.ケツァクウァトルを使って、敵を一掃してみることにした。今回プレイは、サイファー稼ぎによって、初期3体のレベルが大きく上がっており、雷弱点のアダマンタイマイを必ず一撃必殺できる。だが、これもやはり、開幕すぐで使ってしまっては固定されるだけなので、色々パターンを変化させるなど試行錯誤をしてみた。するとようやく、トップレアの「オリハルコン」の文字を見ることができた。しかしそれでも、セミレア枠の「風のささやき」を見ることはできなかった。あのさあ…“いちばん上じゃない順位の物が、最も低確率”ってのは、景品表示法違反だからね? FF8くんは何回、新聞で謝罪すれば気が済むのか…。

 さて。ここで、ジャンクションなしプレイに戻し、私は、検証かつ実用として、
「デジョネーター」を使って敵を倒してみることにした。そもそも、当初、「レビテガ」で勝利を目指そうとしていた理由は、「敵を2体同時に倒して、『カメのこうら』と『風のささやき』を同時取得…などと考えていたからであった。が、もはや、そんなことを言っている場合ではなくなり、まずは「風のささやき」だけでも、確実に入手をしなければならない。諦めようとも思ったが、青魔法の「ホワイトウインド」を使えれば、もう一度、HP全快の状態に戻して、全員で「たたかう」から攻撃を仕掛けることができる。これは、当プレイにおいて、極めて重要なことなのだ。
 …さて。「デジョネーター」は、通常、すぐに出せることがメリットと考えられているが、ここでの検証においては、「ピンチ度に関係なく敵を倒せる」ことが決定的な利点となる。もちろん、特殊技の発動自体に乱数は要求されるが、これについては、低HPとST異常を組み合わせることで、ほぼ100%突破できる。「レビテガ」「ジエンド」は、発動時の段階でレア乱数を消費するが、「デジョネーター」は、
どんな状況も起点にできるのだ。
 ――そして、上に述べた通り、
ボタンを1回押してターンを進めるだけで、乱数は変化する。さらに、開幕から何もせず放置していれば(または、同じ回数△を押して放置でもOK)、敵側は必ず同じ行動をするので、それを使っての調整も可能だ。乱数を自在に操る高貴なる女教師となれるのである。

 というわけで。結局やることになったのは、
「乱数の中から、『風のささやき』を掘り出せるパターンを探っていく」という前代未聞の作業であった。
 …やれ、具体的に「何を」「どうやる」のかというと、例えば「開幕デジョネーターで敵を倒して、『風のささやき』が入手できなければリセット。次は△でターン回しを1回おこなってから倒し、それでも駄目なら2回…」というふうに進めていくのだ。
あらゆる歴史の流れを考察するには、こういうことが必要なのである。
 ――また、「バトル開始時から放置する」、または「△ボタンを特定回数だけ押して放置する」というパターンだと、乱数固定が起こっている都合、
敵は必ず同じ技を入力する。例えば、私の条件だと、何もせず放っておくと、画面手前側のアダマンタイマイが「ホワイトウインド」をし、その回復量も固定だ。ちなみに、「技の宣言から、緑色の文字が表示されるまで」の間にボタンを押して乱数を進めても、回復量は変化しないため、FF8の仕様として、「技を宣言した時点で、その効果が決まっている」ということが分かる。

 というわけで。「△ボタンでターン回しをする」「敵に行動を入力させる」の2つのパターンで乱数を進め、「デジョネーター」で1体だけ敵を倒して逃げることにより、「風のささやき」を落とすパターンを探していく。
 …だが、この際に注意しなければならないのが、
「何もしない」だ。FF8では、ボスを含む多くの敵に、ランダムでの「何もしない」が設定されている。何もしないとは、何の行動もおこなわないという意味なので(小泉)、“本来ATBゲージが満タンになって攻撃してくるはずのタイミングで、何も起こらない”という状況証拠でしか伺い知ることはできない。だが、乱数は確実に消費する。このことが、かなり乱数調整をややこしくしている。コマンド入力には、あまり時間を掛けてはいられないのだ。
 ――そんな感じで、「しゅうりょう」からデーターを読み込みながら、
エルオーネになった気分で、いろいろなパターンを試していくと、トップレア枠の「オリハルコン」を落とすパターンは、「△ボタン8回→デジョネーター」と、すぐに見つかった。その近くの、「敵の行動を1回待つ→△を2回でデジョネーター」でも、これまた「オリハルコン」がドロップされる。しかし、その近辺を探ってみても、「風のささやき」は、まるで出てこない。本当にこいつ、レア度で上から2番目なのか。かつての遊戯王カードの「スーパーレア(自称)」かよ。
 ちなみに。これらの試行錯誤において、「敵を撃破したあとに、△ボタンやら敵行動やらで乱数を進めても、ドロップアイテムの内容は変化しない」という事象も確認できた。これにより、
「FF8では、それぞれの敵にトドメを刺した瞬間に落とすアイテムが決まる」(最初から持っているアイテムが決まっている、またはリザルト画面の表示時に落とすアイテムが決まる、ではない)という仕様も発覚した。なお、同一タイミングであれば、奥と手前のどちらのアダマンタイマイを倒しても、ドロップ内容は同じである。図らずとも、FF8の深層がどんどん明らかになっていく…。

お わ り | 制作・著作:やり込みinFF


 さて。最終的には、飽きてきて、ゼル石像ではなく、アーヴァイン
(死体)なんかを入れ、「まさかこれで落とすわけないっしょ〜」などと適当なコマンド入力をしていたときに、ポロッと「風のささやき」が落ちてきた。こういうパターンだと、記録を取っておらず阿鼻叫喚となるのが常であるが、今回はちゃんとPCで録画をしていたので大丈夫である。まあ、そうでなくとも、PS5を使っているので、本体の録画機能を利用可能(常に過去1時間を録画中)だったのであるが。
 …具体的なパターンとしては、「△を2回押し、敵の行動を待つ」「アダマンタイマイの攻撃が石像に来る」「デジョネーターで敵を倒して逃げる」で、「風のささやき」を入手可能だ。なお、これはアーヴァイン死体が居る時の話であり、本試行の際は、高レベルのアーヴァインではなく、低レベルのゼル石像を使っている。キスティスの経験値を許容しているとはいえ、やはり、無駄なレベルアップをしたいというわけではないのだ。戦闘不能者と石像だと、アダマンタイマイの技の効果解決時
(?)、1つだけ乱数がずれるということらしく、その部分はを押す回数を1回増やして調整している。ちなみに、乱数固定が起こっているということで、狙うのは、もちろん奥の低レベル個体だ。
 ――というわけで。
結局、乱数表の中身はさっぱり分からなかったが、とりあえず、今回の目標であった「風のささやき」の入手はできた。なお、今回の乱数調整は、ワールドマップ上では楽そうだが、町やダンジョン内では、MAPを切り替えると乱数が変化してしまうため、一筋縄ではいきそうにない。だが、もし、それさえも乗り越えることができれば、究極的には、オメガウェポンをボタンの押す回数で「何もしない」だけを選ばせて完封する、なんてこともできるかもしれない。多分、50年後のFF8は、音ゲーと化している。

 ところで。長すぎて忘れてしまったが、この亀狩りの最初の目的は、「亀2体から、カメのこうらと風のささやきを同時入手する」というものであった。経験値の入手を少なくするためというのが理由だが、
今はそんな事をしている場合ではないため、まずは、デジョネーターでアダマンタイマイを倒して「風のささやき」を確実に入手し、その後、改めてセルフィでアダマンタイマイ2体組を倒すことで、「カメのこうら」のほうを入手する。つまり、2種類のアイテムを手に入れるために、3体の亀を倒したということになる。まあでも、もう経験値とか、別にいいでしょ…。
 ――しかしながら、申しわけ程度の抵抗として、「カメのこうら」については、1個ではなく
2個の入手を狙っていく。そもそも「カメのこうら」が必要なのは、スコールの武器である「フレイムタン」の改造に必要だからなのだが、準最強枠の「クライム&ペナルティ」の改造にも亀甲(略)を要求される。というわけで、ここで2個を入手しておけば、のちの稼ぎでの再戦闘が必要なくなるのだ。うーん、ガーデンが自由に操縦できるようになったあと、すぐに“ポケステ使用を想定したカード変化などによるアイテム入手”を解禁しようかと思ったが、稼ぎプレイも面白いし、詰むまで先送りにしても良いかも…。

これはどうでもよく、「ブライン」のほうが怖い


 さて。亀狩りがあまりにも長くなってしまったが、これはFF8であって
FF13ではない。その他の稼ぎ相手についても、紹介をしていこう!


オチュー
 ティンバーの森に、低確率で出現する。その触手が、キスティスの武器
「レッドスコルピオン」のために必要だ。まずは、主力であるキスティスの攻撃力から上げることが重要と考え、狩りの最初の相手としていった。
 さて、オチューは、「天国に一番近い島」のモンスターとしても選出されているが、低レベル個体のHPは
たかが2000程度であり、頑張れば「たたかう」だけでも勝てる。なお、この敵に限った話ではないが、「3人全員で『たたかう』をする」のと、「2人石像を用意し残り1人で打撃をしていく」のは、全体攻撃が無い前提ならトントンであるが、最終的に戦闘不能にする手間を考慮し、2人石像でバトルを開始していった。
 しかし、この戦闘には問題がある。それは
「ブライン」だ。キスティスに当たってしまうと、打撃の命中率が1/4とか1/5とかになってしまい、よほどHPをギリギリまで削れている場合を除いて、失敗が確定する。また、オチューの触手が2枠目(51/256)に設定されていることも厄介であり、長い時間を掛けて倒したところで、「魔石×2」でリセットとなることも多かった。もちろん、普通にHP0で負ける場合もある…。あ、「オチューダンス」は、スロウとカーズが掛かるだけなので、割とどうでも良かったです。

コカトリス
 同じく、ティンバーの森に出現する。味方を石化させてくれるほか、青魔法「電撃」を覚えられる
「サンゴのかけら」も落としてくれるというありがたい敵だ。戦闘は、ごく普通に打撃だけで勝てる。

フォカロル
 ガルバディア大陸の海岸で、小型の「フォカロルフェイク」にまぎれて登場することもあるが、今回はD地区収容所のある「ディンゴー砂漠」で単体出現現れたところを狙っていく。狙いは、青魔法「アクアブレス」に必要な
「水の結晶」を手に入れるためだ。凶悪な見た目だが、砂嵐を起こせるという以外には、小型とパラメーターは変わらないらしく、打撃のみで余裕である。

グレンデル
 ラグナ編が発生する森の、駅から見て左側の崖に体を擦り付けながら走ると、遭遇が可能だ。ガルバディアガーデンの電車通学では、
「森でバイオハザードばしりをするな」という校則が出ていることだろう。
 さて、グレンデルからは、有用なアイテムをいろいろ入手できるが、今回は、ゼルの武器改造に使う
「竜のウロコ」を狙っていく。この後、DISC2冒頭のラグナ編で、“ぶちゅぶちゅ”ケダチクと戦えるので、少しだけタイミングが遅れるが、パーティ分割イベントには間に合ってくれるはずだ。
 「地獄に一番近い島」のモンスターとして選出されているということもあるため、当初はコイツに「デジョネーター」を使っていたが、後に「風のささやき」の関係で亀にデジョネーターを消費する必要があったため、
「たたかう」だけで倒せることを証明しなければならなくなった。本プレイでは、「過去のバトルをやり直して、特定のコマンドを使わなかったことにする」という行為を認めているが、まさかそれを最初に行うのが雑魚相手だとは思っていなかった。敵の技は高火力であり、乱数固定が苦しいものの、石像2体を連れていけば運次第で勝てることが証明できた。偶然だが、その撃破時に「竜のウロコ」をドロップするパターンも引けたため、十分であろう。

ライフフォビドン
 名もなき王の墓の右折MAPにて、低確率で出現する。ブライン・サイレスを使い、安全に味方をピンチにしてくれる有益な敵であるが、
「味方殺しの剣」をドロップし、スコールの武器改造にも寄与してくださる。
 さて、バトルスタイルとしては、序盤は様々な打撃とST魔法を使ってくるだけであり、「たたかう」だけでも十分に戦っていけるが、HP20%を切ると、自ターンの行動として2/3の確率で構えを変え、以降は打撃へのカウンターとして、即死効果を持つ「居合いぬき」を使うようになる
(自ターンでも、居合いぬきのみを、2/9の確率で使い続けるようになる)。2割と言っても200程度は残っており、アンデッドの共通耐性で打撃を半減するので、これでは勝てない。よって、敵の構えが変わったら、「メーザーアイ」を発射して、トドメを刺すことにした。しかし、精神も約200と高いのは卑怯である。

エサンスーシ
 続いても、名もなき王の墓で出現する敵であり、今度は左折路で戦える。セルフィの武器改造に要求される
「とがった爪」を、グランデアーロより少しだけ早く入手できる。アルマジロのような敵であり、硬そうであるが、言うほど物理防御力が高いわけではなく、しかも、打撃を受けると転倒して行動不能になることすらある。出現パターンは、1体または2体であるが、2体組でも余裕で勝てるくらいに弱い。なお、死に際に「地震」を使ってくることもあるが、2桁ダメージに留まり、注意を要するような技ではない。
 ちなみに。行動ルーチンを覗いてみると、芸の細かい調整がされており、まず、転倒するのは、“打撃へのカウンター扱いとして、1/5の確率”であり、以降は自ターンが回ってきた時にランダムで起き上がるのだが、その確率は、低レベルのときは「1/9」、中レベル以上の時は「1/6」と、ごく僅かだけ手ごわくなっている。また、同ダンジョンのボスと同じく、
相手にレビテトを掛けた際の特殊仕様が用意されており、「転倒しているときにレビテト状態」だと、地に足が付かないためか、決して起き上がれなくなる。これなら完封だね! と言いたいところであるが、逆にレビテト状態だと新規に転倒することもなくなる。謎のこだわりであるが、まあ、一番の問題は、敵が弱すぎて、わざわざ色々試してみようと思わないことだろうか…。

ベルヘルメルヘル
 高レベル個体が、「ホーミングレーザー」を覚えられる「レーザーキャノン」をレアドロップすることが知られているが、低レベル個体も、リノア武器改造に必要な
「ノコギリの刃」を落としてくれる。なんか怒ったり笑ったりと感情豊かだが、とりあえず、まあ弱いので、「たたかう」だけで勝てる。
 ちなみに、ベルヘルメルヘルは、「反撃メーザーアイ」という技を使ってくる。他に、FF8で「メーザーアイ」の名が付いた技を使う敵は居ない。キスティスは、過去、ガルバディアガーデンに何度か行ったことがあるらしい
(初回訪問時の会話より)ので、その時に覚えていたため、初期技として使えるようになっているのだろう。また変なところで整合性を作ってしまった…。



一般に、この段階で戦えることが、あまり知られていないモンスターたち


 なお、これらのバトルを進めていくうちに、“出会えるのはもっと先と思っていた、様々な敵”と遭遇することもできた。今回の稼ぎプレイで使わなかった相手も居るが、こういう敵との戦いも含めて、ガリフ前ならぬ
「パレード前プレイ」をやってみるのも面白いだろう。FF8は、敵1体と遭遇できるだけで、いろいろな遊び方ができるのだが、やはりレベルが上がってしまうことがネックである。サイファーを酒場に預けて、いつでもパーティ入りさせられるシステムの登場が待たれるな…。


キマイラブレイン
 D地区収容所の砂漠にて。「天国に一番近い島」の敵としても選出され、低レベル個体であっても、レア枠
(15/256枠・12/256枠の両方)「赤い牙×2」を落とすため、フレイムタンよりワンランク上の「ランスオブスリット」を作ろうと思えば作れるが、「恐竜の骨」がネックである。強敵のアルケオダイノスを倒さねばならず、「デジョネーター」「レビテガ」「ジエンド」など、貴重な吹き飛ばし技の使用回数との相談になる。そこまでやる価値があるか? と思ったので、今回プレイでは戦わなかった。もちろん、恐竜の骨を入手していなかったのが真の理由である。ちなみに、戦闘面では、FF5がごとく、あっという間に「アクアブレス」激流葬されるので、即死以外で勝つのは、まず無理であろう。

アビスウォーム
 サボテンダーアイランド近くの砂漠などで登場する雑魚敵であるが、やはり、D地区収容所のあるディンゴー砂漠にも登場するので、DISC1で戦闘可能だ。なお、
ドロップは特に有用ではない。「風車」は、リノアの最強武器作成に使えるが、スラストエイビスのほうが遥かに倒しやすい。精製によってトルネド×20個に変換でき、序盤のお手軽な強化手段として有用だが、それでさえカード変化のほうが早いからなあ…。

バイセージ・ハンズ
 「バイセージ(頭)」「ゴーマニ(左手)」「ドロマニ(右手)」の仲良しコンビだ。FF8では、
「崖の下」というマップ区分が存在し、D地区収容所近くの「崖の下」などで、この3体組が出現する。ご存じ、ガルガンチュアの上の人であり、ストーリー上では大塩湖、その他にもウィンヒル近くのワールドマップなどで出現するが、最速はこのDISC1からだ。
 なお、色々な物を落としてくれるが、ジャンクションなしプレイでは、これと言って有用な物は無い。有ったとしても、頭部のHPが3000・両手が2000ずつと異様に耐久力があり、
下が見えてしまうためか吹き飛ばしを無効化するので、「ジエンド」で倒すしかないというところであった。いっぽうで、魔法については、手のモンスターらしく、かゆいところに手が届くラインナップとなっている。ヘイスト・ブライン・プロテス・シェルなど、足りないものがあったらドローしに行っても良いだろう。
 なお、本体が使う、「にらみ」については、
暗闇と沈黙が掛かるので、ジャンクションなしでピンチ度を上げるのに有用…かもしれないが、混乱もセットのため、勝手に打撃して経験値が入ってしまう恐れがある。暗闇と沈黙の発動率も100%ではないため、使うかどうかは、プレイスタイルと相談していこう。ちなみに、この場所では、頭と両手が必ずセットで出現するようだが、別の場所だと、2本の手だけだったり、片手だけで出てきたり、アビスウォームの頭に両手が付いていたりというおもしろ編成が楽しめるようだ。是非、FF8の思い出写真ということで、またスクショを取っていこう。

その他/ウィンヒル地方について
 ウィンヒルは、“収容所から川を挟んだ場所”にあり、この時点だと、訪れることはできない。しかし、近くまで行くと、
メニュー画面上はウィンヒル地方となっている場所を歩くことができる。サボテンダーアイランドと同じ現象である。これで、ぶちゅぶちゅとぶんぶんのうち、ぶちゅぶちゅ(ケダチク)を倒せれば、私の無計画プレイを少しはカバーできると思ったが、残念ながらエンカウントは「荒野:コカトリス+ブラットソウル」で固定のようだ。
 余談だが、ラグナ編においては、
例の飛び降りの後、ウォードがD地区収容所で働いていたと言われている。物知りゼルが語っているので、FF8ファンにはやたら有名である。これについては、“ガルバディアの施設”という以外に、特に関連性は無いと思っていたが、ウィンヒルの近くに収容所が存在したのだ。あの収容所は、間違いなく寮(職員の生活スペース)があると思われるが、それでも、ときどきラグナの様子を案じながら、収容所での仕事をこなしていたのだろう。



ミノタウロス&セクレト「早く来て…」


 というわけで。今回の日記は、これで終了である。できれば毎週更新していきたかったが、今回は2週間、それも日曜の深夜と、かなりの時間が掛かってしまった。
まあ、これは無理でしょ。
 ――そして。次は、名もなき王の墓のブラザーズと、そして魔女暗殺作戦での戦闘を取り扱っていく。
さすがに、次でDISC1は終わりであろう。書き上げられるのは、1週間後か、はたまた2週間後か…。

 

(2025年12月14日)

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