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「メタルギアソリッドV: ザ・ファントムペイン」…クリアしました / やり込みinFF

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管理人の日記
「私にとって、あなたこそが『ビッグ・ボス』なのであると信じます」

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稀に見る犬ゲーなので犬派の人にもお勧めです


 本日、1ヶ月以上プレイしていたPS4/「メタルギアソリッドV:ザ・ファントムペイン」をクリアできたので、その感想を書いてみたいと思います。
 …さて、まず本作の特徴として挙げられるのが、何と言っても潜入アクション:「メタルギア」シリーズの最新作だということである。ご存じの通り「メタルギア」は、「ファイナルファンタジー」と並んで海外でも勝負できる数少ない日本タイトルであり、世界中に多くのファンが存在する。その魅力は、「敵に見つからないように進む」という潜入アクションの緊張感、銃器を中心に様々なアイテムを使う高度なゲーム性、ハード性能を極限まで引き出した美しいグラフィック、そして軍事的リアルさとバカバカしさが絶妙に同居した世界観など、枚挙に暇が無い。また、ストーリー面においても、各作品ごとに戦争をテーマとした全く異なる物語が展開されており、様々なメッセージ性をもって我々の心に訴えかけてくる。もうこれは、単なる“娯楽”という枠を超え、「ゲーム」という文化を象徴する一作と言っても良いであろう。こういう作品があるからこそ、ゲームは面白いのだ。
 ――さて。今作『V』は、前作『4』から数えると実に7年ぶりの正統続編となる。ご存じの通り、『4』はPS3独占で発売されたタイトルであり、当時はゲームハード戦争などの影響もあって、とても厳しく非難された作品であった。かくいう俺も、『1』〜『3』とシリーズをプレイしてきたのだが、『4』に関しては「ムービーばかりでまともにプレイさせてくれない」「そもそも話が全く分からない」などと厳しい評価を下し、1回プレイしただけで興味を失ってしまっていた。そんな俺が『V』をプレイする気になったのは、やはり世界で活躍する「メタルギア」シリーズの最新作であるということと、PS4で発売される初めての大作だからという面が大きい。“最新ハードで発売される完全新作”ということは、それだけブランド価値を高めてくれるのだ。

 さて、そんな俺の『メタルギアソリッドV』への評価は、果たしてどういうものだったのか。それは、「間違いなくシリーズ最高、それどころかゲームの歴史にも残りうる大傑作」というものである。「メタルギア」が好きな人はもちろん、PS4を持っていてアクションゲームが苦手でない人、または「ゲームファン」を自称する人ならば、絶対にプレイしなければならない。褒めすぎと思うかもしれないが、これでも控えめなくらいの評価である。
 …では、何がそんなに良かったのかと言うと、とにかくもうPS4の性能によって可能になった「オープンワールド」と、「潜入アクション」のゲーム性が凄まじいまでにマッチしているのである。まず、「オープンワールド」とは、縦横に極めて広大なマップを用意して、いわゆる“ミッション性”でゲームを進めていくスタイルのことなのであるが、その採用には様々なメリット・デメリットが存在する。ところが、メタルギアソリッドのような「潜入アクション」においては、自由度の高さがそのままゲーム性の向上に繋がっているのである。潜入ルートも自由なら、持って行く武器も自由。全面戦争を挑んで敵を殲滅するのも良し、邪魔な敵のみを非殺傷武器で排除していくのも良し、完全ステルスを狙って敵の動きを観察し続けるのも良し、どうしてもクリアできないときは空爆などの救済要素を使うのも良し。そういった「自由度」の高さが、とにかくもうこれ以上無いほどのゲーム的な面白みを生んでくれるのだ。冗談抜きで、毎回違ったプレイが楽しめると言っても過言では無い。
 ――また、本作『MGSV』は、シリーズで初めてPS4に対応した作品であるという点も大きい。まず、いつも通りグラフィック表現は凄まじいまでに向上しているのだが、まあそんなことは次世代機ならば当たり前であり、今回は他の面を評価してみることにしよう。最も役立ったのは、「スタンバイ機能」である。これは、PS4の電源を切る際に「スタンバイ」を選択することで、次回起動時に10秒ほどでゲームを再開できる!という凄まじいものである。あの、PSP/Vitaなどで採用されているそれとほぼ同等の機能であり、これまでのゲームスタイルを一変させてくれる可能性を秘めている。それにより、( ^o^)「寝る前に1ミッション行くか!」というプレイスタイルも容易であり、大小様々な任務を遂行する本作のプレイを大いに助けてくれた。また、「コントローラーのイヤホン端子」も嬉しいもので、俺は住宅環境の都合上あまり大きな音を出せないため、基本的にはイヤホンを付けてプレイしていたのであるが、PS4ではコントローラーのイヤホン端子にイヤホンを付けることでテレビ本体の音量をゼロにしてイヤホンからゲームの音を聞くことができる(←!?)ため、もうテレビからダラダラと延長コードを伸ばす必要は無くなったのである。まったく、こんな細かいことにこだわっても仕方ないと思うかもしれないが、こういう機能の積み重ねが、全体の状況を向上させ、そしてゲームへと集中できるプレイ環境を生み出してくれるのである。

 が。そんなPS4/『メタルギアソリッドV』も、完全に全てが良かったというわけではない。良作だからこそ、不満点というものが生まれてくるのだ。
 …まず、最大の不満点が、世間では多く言われている通り、物語の結末部分の展開である。まあ、詳しくはネタバレになるので触れないのであるが、「未完結」などという声が多く寄せられ、本作最大の不満点となってしまっている。俺に関しても、まあオチの部分に関しては個人的には許せる範囲なのであるが、それにしたって物語的な盛り上がりがあんまりとしか言いようが無いのである。幾ら何でも、本作で最もつまらなかった場面を再プレイさせて頭とケツに少しシーンを付け加えるだけの使い回しをエンディングとするのは無理があるだろう。まあ、その核心に関しては、何を言ってもネタバレになるので深いことは言えないのであるが…こんなことをするビッグボスは、「ビッグ」でも何でも無い。中ボスだ。ミッドボスだよ。
 ――また。その他にも、本作はコナミ本社と「小島プロダクション」の確執があったようで、様々な面で微妙な部分が存在する。まず、ストーリー中盤から出てくる「少年兵」関連のエピソードに関しては完全に蛇足と言わざるを得ないし、MAPを選べるオープンワールドで主要地域が“2つ”というのはどう考えても中途半端である。また、「難易度選択が存在せず、ゲームが苦手なライトユーザーや、歯ごたえを楽しみたいヘビーユーザーに対応していない」「第2章が使い回しばかりテンポが悪い」「目立った『ボス戦』が数えられるほどしか存在せず盛り上がりに欠ける」などという面も存在する。これらは確かに、強引な擁護をしようとすれば、少なくとも“理解”はできるものである。が、やはり俺は、これらの点を解決した、真の『MGSV』を出してもらいたかったものなのだ。正直、今作ぐらいのボリュームが作れるのであれば、“三部作”などになったとしても全く構わないものなのであるが…。

 とはいえ。それらの不満点をもってしたとしても、「メタルギアソリッドV:ザ・ファントムペイン」が絶対にプレイするべき作品だということには微塵の疑いようも無いのである。とにかくもう、前述の通り「オープンワールド」「潜入アクション」の相乗効果が凄まじく、これまでに無いほどの高いゲーム性が創出されている。この作品をプレイしないのは、ゲーマーとして勿体無いというものだ。
 …ちなみに、個人的に最も印象に残っているのは、終盤のM43:「死してなおも輝く」である。これもまたネタバレになるので詳しくは触れられないのだが、よくもまあこれを家庭用ゲーム機で発売できたなという感じのミッションである。本作の、「悪に墜ちる。復讐の為に。」というキャッチフレーズを考えるうえで極めて重要な部分であり、是非とも、何の情報を得ない状況で「自分の手で」プレイしてほしいものだ。
 ――と、いうわけで。今回の「メタルギアソリッドV:ザ・ファントムペイン」は、俺にとって最高のゲーム作品の一つと言えるほどのものであった。もちろん皆さまに関しても、プレイすることをお勧めしたい。不満点は確かに多いが、それを遙かに上回る次世代のゲーム性を体感できるはずだ。なお、本作はPS3とPS4の両方で発売されているが、品質はPS4版のほうが遙かに上であるため、「PS3を持っていてPS4が無く、今後一切新しいゲームを買う予定が無い」などという特殊な場合を除き、絶対にPS4を購入して楽しむべきである。さすがに全ての人がこれ一作で元を取れるとまでは言わないが、本作でPS4の性能・機能に触れれば、これから発売する他作品もプレイしたくなるに違いない。これこそが“ゲーム”である。

(2015年11月2日) 38 PV

登録タグ/ ゲーム一般
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